企業研究 半導体材料 / フォトマスク部材 EUV露光用フォトマスクブランクス・合成石英ガラス
AGC Electronics
企業研究 — 露光の原版と、レンズのガラスをつくる会社
EUV露光用フォトマスクブランクスと合成石英ガラスの材料メーカー。
AGC連結の17%にあたる電子セグメントが、FY2025に売上高3,551億円を計上しています。
AGC Electronicsの公式製品情報とAGCの2026年12月期 第2四半期 決算説明会資料を同じ表で比べます。 建築ガラスや化学品を含むAGC連結の数値と、電子セグメントの数値は別の行に分けています。 会社予想は実績と別欄にし、公式採用ページの募集要項は参照日を付けて掲載しています。
Verified 詳細企業研究 / 出典・主張リンク確認済み ページ確認日 2026-08-05
60秒で判断
候補に残す3つの基準
化学、材料、物理、応用理工、機械、電気電子の専攻または実務がある人。
公式 4件 / IR 3件 / 採用 4件。出典参照日 2026-08-05 / ページ確認日 2026-08-05
- 化学品 5,842億円
- オートモーティブ 5,206億円
- 建築ガラス 4,411億円
- 電子 3,551億円
- ライフサイエンス・その他 1,579億円
01 立ち位置
何の会社として比べるか
AGC Electronicsは、EUV露光の原版になるフォトマスクブランクスと、露光機用レンズやフォトマスク基板になる合成石英ガラスの材料メーカーです。 建築ガラスや化学品を含むAGC連結と、電子セグメントを同じ年度で比べ、事業の大きさを数値で確かめます。
AGC連結と電子セグメントを、同じ年度で比べる
セグメント合計と連結売上高の差は、セラミックス・その他599億円と消去▲351億円です。
ライフサイエンスは営業損失223億円、セラミックス・その他は26億円です。 連結営業利益はこれらを合算した後の値です。
直近半期で、電子セグメントの中身がどう動いたか
セグメント間売上高12億円を含みます。 電子部材は半導体関連部材と光学関連部材です。
EUV露光用フォトマスクブランクスの出荷が回復途上で、製造コスト上昇とディスプレイでの円安のマイナス影響も要因に挙げられています。
EUV露光用フォトマスクブランクス
次世代半導体向けのEUV露光用フォトマスクブランクスを、ガラス材料から膜材料まで一貫して製造します。 低膨張ガラス生産技術、超高平坦度研磨技術、超精密洗浄技術、高精度・低欠陥成膜技術、微小欠陥の検査技術、分析・解析技術を挙げています。
- EUV露光用フォトマスクブランクス
合成石英ガラス
半導体露光機用レンズ、液晶露光用レンズ、フォトマスク基板、ガラスウェハ、その他光学部材に使われます。 高純度・高透過率・高均質性、高屈折率均質性、低複屈折率、高耐熱性、低熱膨張率、高エネルギーレーザーに対する耐久性を特性として挙げています。
- 半導体露光機用レンズ
- 液晶露光用レンズ
- フォトマスク基板
- ガラスウェハ
ガラスフリット・ペースト製品 / 光デバイス
AGCエレクトロニクスは、ガラスフリット・ペースト製品事業、光デバイス事業、合成石英ガラス事業、ブランクス事業の4事業を掲げています。 フリット・ペーストは1992年に郡山で生産を開始したと、AGCの半導体関連事業ブリーフィング資料に記載されています。
- ガラスフリット・ペースト製品
- 光デバイス
AGCのエレクトロニクス側 半導体関連製品
AGCの半導体製造工程別ラインナップでは、エレクトロニクス側に露光機用レンズ材、EUVマスクブランクス、反射防止膜材、パッケージ用ガラスキャリアが並びます。 CMPスラリー、離型フィルム、フッ素樹脂はパフォーマンスケミカルズ側の製品です。 後工程向けにはTGV基板、光導波路、RCC、ビルドアップフィルム、低誘電アンダーフィルを開発品として示しています。
- 露光機用レンズ材
- EUVマスクブランクス
- 反射防止膜材
- パッケージ用ガラスキャリア
02 収益
どこで、どれくらい儲けているか
FY2025は連結売上高2兆588億円のうち電子セグメントが3,551億円、連結営業利益1,275億円のうち電子が475億円です。 電子の営業利益率13.4%と連結の6.2%を、実績と会社予想を分けて比べます。
売上高3,551億円 / 営業利益475億円
AGC連結売上高の17.2%。 営業利益率13.4%は公表値からの計算で、連結の6.2%を上回ります。
売上高2兆588億円 / 営業利益1,275億円
建築ガラス4,411億円、オートモーティブ5,206億円、電子3,551億円、化学品5,842億円、ライフサイエンス1,331億円の合計です。 営業利益率は6.2%。
売上高1,744億円 / 営業利益187億円
前年同期比で売上高62億円増、営業利益57億円減。 内訳はディスプレイ900億円、電子部材831億円、セグメント間12億円です。
売上高3,600億円 / 営業利益450億円
2026年8月4日時点で据え置きの会社予想です。 同日時点の連結予想は売上高2兆2,000億円、営業利益1,500億円です。
会社予想は2026年8月4日時点の見通しです。 上期実績は1〜6月の半期分の実績値です。
連結6.2%は決算説明会資料の記載値です。 電子の3件は売上高と営業利益からの計算で、うち1件は会社予想に基づく計算です。
03 強みとリスク・検討点
強みと、リスク・検討点
硝材から膜まで一貫生産して高いシェアを取る強みと、露光世代の切り替わりで出荷が振れる弱みを、同じ資料の記載から取り上げます。
強み
AGCの半導体関連事業ブリーフィング資料は、ArF露光装置用合成石英レンズ材でシェア1位と記載しています。 深紫外から赤外までの高透過性、高い光学的均質性、高レーザー耐久性を根拠に挙げています。
AGC 半導体関連事業ブリーフィング資料(2026年6月2日) ↗同じ資料は、硝材から研磨・成膜まで一貫生産する「世界で唯一」のブランクスメーカーであり、グローバル市場における二強体制の一角と記載しています。 膜構造設計を自社内で持つ点も強みに挙げています。
AGC 半導体関連事業ブリーフィング資料(2026年6月2日) ↗FY2025の電子セグメントは売上高3,551億円に対し営業利益475億円。 営業利益率13.4%は公表値からの計算で、AGC連結の6.2%を上回ります。
AGC 2026年12月期 第2四半期 決算説明会資料(2026年8月4日) ↗Low NA(NA0.33)向けは開発完了、High NA(NA0.55)向けとHyper NA(NA0.7超)向けは開発中と、デバイス世代・露光機モデル別の開発状況を示しています。 対象はロジック7〜2nmからロジック0.7nm未満までです。
AGC 半導体関連事業ブリーフィング資料(2026年6月2日) ↗リスク・検討点
2026年上期の電子セグメントは、EUV露光用フォトマスクブランクスの出荷が回復途上と記載され、製造コスト上昇も重なり、営業利益は前年同期比57億円減の187億円でした。
AGC 2026年12月期 第2四半期 決算説明会資料(2026年8月4日) ↗FY2025の連結売上高2兆588億円のうち電子は3,551億円。 化学品5,842億円、オートモーティブ5,206億円、建築ガラス4,411億円と並ぶ1セグメントで、AGC全社の業績はガラスと化学品の動きを強く受けます。
AGC 2026年12月期 第2四半期 決算説明会資料(2026年8月4日) ↗電子セグメントはディスプレイ(液晶/有機ELディスプレイ用ガラス基板、ディスプレイ用特殊ガラス)と電子部材(半導体関連部材、光学関連部材)の合算です。 半導体材料単独の営業利益は公表区分の外です。
AGC 2026年12月期 第2四半期(中間期)決算短信〔IFRS〕 ↗職種別・年代別の年収、賞与月数、平均残業時間の実数は公式採用ページの記載範囲の外です。 公式値は初任給、諸手当の区分、年間休日123日、年次有給休暇初年度12日にとどまります。
AGCエレクトロニクス 新卒採用 募集要項 ↗04 待遇
給与、初任給、休日、手当
公式の新卒募集要項に載るのは初任給、昇給・賞与の回数、勤務時間、年間休日、諸手当です。 平均年収や職種別の水準は記載範囲の外です。 数値はAGCエレクトロニクス株式会社のもので、AGC株式会社本体の条件は別の募集要項に載ります。
募集要項の掲載値です。 応募年度の要項を公式ページから取り直してください。
- 昇給・賞与
- 昇給は年1回(4月)、賞与は年2回(7月・12月)です。 賞与月数は公式採用ページの記載範囲の外です。 基準は応募日の新卒採用 募集要項です。
- 勤務時間
- 8:45〜17:30(実働7時間45分)。 始業・終業時間を自主的に設定するフレックス制度と、対象者・条件が会社規程による在宅勤務制度が載ります。働く環境に制度の一覧があります。
- 休日休暇
- 完全週休2日制で年間休日123日、年次有給休暇は初年度12日です。 2025年度の平均有給休暇取得日数は16.2日、平均年齢は38.5歳と公表されています。AGCエレクトロニクス 採用データに掲載されています。
- 諸手当・福利厚生
- 通勤手当、時間外手当、資格手当、職責手当が挙がっています。 カフェテリアプラン制度は年間72,000ポイント(72,000円〜86,400円相当)、独身寮は遠方者向けの会社借り上げアパートで駐車場1台込み家賃月8,000円、引っ越し費用補助ありと記載されています。
- 記載範囲の外の項目
- 職種別・年代別の年収、賞与月数、平均残業時間の実数は公式採用ページの記載範囲の外です。 公式値は初任給、諸手当の区分、年間休日123日、年次有給休暇初年度12日にとどまります。
05 勤務地と職種
どこで、どんな仕事をするか
新卒募集要項の勤務地は福島県郡山市と福島県本宮市の2か所です。 募集職種は開発、生産技術、製造、品質保証、検査技術、システム系、設備技術系、環境安全、事務職の9区分で、応募資格は高専・短大以上の卒業見込みです。
- 本社
- 福島県郡山市待池台1-8(郡山西部第二工業団地内)/ 資本金3億円、AGC株式会社100%出資、従業員1,082名(2026年4月)
- 本宮事業所
- 福島県本宮市荒井字恵向121-3
- 新卒の勤務地
- 募集要項の勤務地欄は福島県郡山市、福島県本宮市の2か所です。/ 遠方者は会社借り上げの独身寮に入寮可
- AGCの半導体拠点
- AGCの半導体事業はアメリカ、台湾、韓国、中国、ヨーロッパに拠点を持ち、エンドユーザーへ直接コンタクトすると記載されています。/ AGCグループ全体の体制
- 開発
- 生産技術
- 製造
- 品質保証
- 検査技術
- システム系
- 設備技術系
- 環境安全
- 事務職
主な職種ページは開発、生産技術、製造・品質保証の3区分で仕事内容を掲載します。 理系中心で、一部職種は文理不問です。
公開求人の職種内訳
公式採用情報↗06 これから
会社が次に取りにいくもの
半導体関連事業の売上高を2030年までに2025年比で倍増させる目標と、High NA・Hyper NA世代のブランクス開発、後工程パッケージング材の開発品が公式資料に載ります。
- 2030年の売上目標
- 半導体関連事業の売上高を2030年までに2025年比で倍増させる目標を掲げ、既存製品の成長持続とパッケージング材を中心とした新製品の開発・上市に注力すると記載しています。半導体関連事業ブリーフィング資料に売上高推移のグラフがあります。
- 増産投資
- AI・データセンターの先端半導体向け製品の需要増に合わせ、露光用レンズ材、EUVマスクブランクス、CMPスラリーで増産投資を実施すると記載されています。 CMPスラリーは化学品カンパニー側の製品です。
- 下期の出荷見通し
- 2026年下期の電子部材は、EUV露光用フォトマスクブランクスなどの半導体関連部材が出荷増、オプトエレクトロニクス用部材もスマートフォン市場の需要期で出荷増、ディスプレイは液晶用ガラス基板の出荷がやや減少という見通しです。 通期のセグメント別見通しは据え置きです。
半導体関連事業を2030年に2025年比で倍増
2026年6月2日のAGC半導体関連事業ブリーフィング資料は、半導体関連事業の売上高を2030年までに2025年比で倍増させる目標を示し、既存製品の成長持続とパッケージング材を中心とした新製品の開発・上市に注力すると記載しています。
根拠資料↗不確実性:2030年時点の目標です。 年度別の売上計画と電子カンパニー単独の内訳は、公表資料の範囲の外です。
High NA・Hyper NA世代のブランクス開発
露光機のスループットと解像度を上げる次世代品を、デバイス世代・露光機モデルごとに開発しています。 High NA(NA0.55)はロジック1.4〜0.7nmとDRAM D0X以降、Hyper NA(NA0.7超)はロジック0.7nm未満が対象です。
根拠資料↗不確実性:いずれも開発中の段階です。 量産採用の時期と顧客認定の状況は、公表資料の範囲の外です。
後工程パッケージング材への展開
ガラスインターポーザ向けTGV基板、ガラスコア向けTGV基板、光電融合向け光学部材、RCC、ビルドアップフィルム、低誘電アンダーフィルを開発品として掲げ、隣接レイヤーを含めた提案を進めると記載しています。
根拠資料↗不確実性:資料上はいずれも開発品です。 量産採用と売上寄与は、公表資料の範囲の外です。
電子部材の製造設備増強
2026年の主な設備投資案件に「半導体関連他製造設備増強(電子)」が挙がっています。 電子セグメントの設備投資は2026年上期264億円(前年同期185億円)、通期見通しは470億円です。
根拠資料↗不確実性:設備投資額は電子セグメント全体の数値です。 拠点別・製品別の配分は、公表資料の範囲の外です。
07 入口を選ぶ
専攻から、入口を1つに絞る
EUVブランクス、合成石英ガラス、ガラスフリット・ペースト、光デバイスのうち自分の専攻と重なる事業を1つ選び、そこから開発、生産技術、製造・品質保証のどれに応募するかを絞ります。
開発エンジニア(材料・プロセス)
製品の開発や試作と、そのための技術開発、特性データの測定を担う入口です。
- Synthetic Silica
- Mask Blanks
- Thin Film
- Polishing
生産技術エンジニア
量産に必要な設備や条件をまとめ、製造工程を設計する入口です。
- Process Design
- Equipment
- Yield
- Scale-up
製造・品質保証 / 検査技術
出荷品の生産、工程改善、検査を通して品質を管理・保証する入口です。
- Quality
- Defect Inspection
- Analysis
- EUVブランクス / 合成石英ガラス / フリット・ペースト / 光デバイスから担当したい事業を1つ選ぶ
- 研究・実務の測定値を1つ用意し、平坦度、欠陥密度、透過率、歩留まりのどれと結ぶかを1つ選ぶ
- 募集要項の職種区分と勤務地(郡山・本宮)を公式ページからノートへ転記する
- Synthetic Silica
- Mask Blanks
- Thin Film
- Polishing
- Metrology
- Process Design
- Equipment
- Yield
- Scale-up
- Quality
材料の性能指標と自分の実験・測定経験を結ぶための語です。
比較
他社との違いを一言で
HOYA
EUVを含むマスクブランクスで直接競合します。 AGCは半導体関連事業ブリーフィング資料で「グローバル市場における二強体制の一角」と記載し、硝材から研磨・成膜までの一貫生産を差として挙げています。
信越化学工業
合成石英とフォトマスク基板で重なります。 信越化学工業はシリコンウェーハやフォトレジストまで持つ総合材料メーカーで、事業構成が異なります。
コーニング
AGCの電子セグメントに含まれるディスプレイ側で重なります。 AGCは電子セグメントでディスプレイと電子部材を合算して開示するため、比較時は内訳を分けてください。
TOPPANホールディングス / 大日本印刷
ブランクスの後段でフォトマスクを製造する隣接工程です。 AGCはマスク原版のガラス材料と膜側を担当します。 描画・検査はフォトマスクメーカー側の領域です。
出典
公式情報と第三者資料
会社、IR、採用、報道の種別を分けて掲載しています。 参照日は2026-08-05です。
- 公式 AGCエレクトロニクス 会社概要 参照日 2026-08-05
- 公式 AGCエレクトロニクス 事業・製品 参照日 2026-08-05
- 公式 合成石英ガラス事業 参照日 2026-08-05
- 公式 ブランクス事業 参照日 2026-08-05
- IR AGC 2026年12月期 第2四半期 決算説明会資料(2026年8月4日) 参照日 2026-08-05
- IR AGC 2026年12月期 第2四半期(中間期)決算短信〔IFRS〕 参照日 2026-08-05
- IR AGC 半導体関連事業ブリーフィング資料(2026年6月2日) 参照日 2026-08-05
- 採用 AGCエレクトロニクス 新卒採用 募集要項 参照日 2026-08-05
- 採用 AGCエレクトロニクス 主な職種 参照日 2026-08-05
- 採用 AGCエレクトロニクス 働く環境 参照日 2026-08-05
- 採用 AGCエレクトロニクス 採用データ 参照日 2026-08-05