企業研究 材料 / リソグラフィー材料 半導体材料、電子材料、ライフサイエンス
JSR
企業研究 — 露光と平坦化の材料をつくる会社
フォトレジストとCMP材料の半導体材料メーカー。
売上の57.2%をデジタルソリューション事業が占めます。
JSRの電子材料事業の製品情報と2026年3月期 有価証券報告書を同じ表で比べます。 2024年6月25日の上場廃止により、決算短信の掲載は2024年3月期までです。 以後の実績は有価証券報告書と事業状況資料の範囲から取り、公式採用ページの募集要項は参照日を付けて掲載します。
Verified 詳細企業研究 / 出典・主張リンク確認済み ページ確認日 2026-08-05
60秒で判断
候補に残す3つの基準
化学、高分子、化学工学、物理、材料の専攻または実務がある人。
公式 5件 / IR 3件 / 採用 3件 / ニュース 4件。出典参照日 2026-08-05 / ページ確認日 2026-08-05
- デジタルソリューション事業 2,521億42百万円
- 合成樹脂事業 928億23百万円
- ライフサイエンス事業 884億14百万円
- その他事業 73億39百万円
01 立ち位置
何の会社として比べるか
JSRは、露光工程のフォトレジストと平坦化工程のCMP材料を軸にした半導体材料メーカーです。 全社、デジタルソリューション事業、その内側の電子材料事業を同じ年度で比べ、売上の集中先を数値で確かめます。
全社、デジタルソリューション事業、電子材料事業を同じ年度で比べる
電子材料事業はデジタルソリューション事業の内数で、同事業にはディスプレイ461億円、オプティカル101億円も含みます。
セグメント利益の合計から全社費用と調整額を差し引いた後が連結営業利益405億28百万円です。
半期ごとの電子材料売上と、事業別の研究開発費
リソグラフィー、プロセス&デポジション、先端電子材料を合算した金額です。 材料区分ごとの内訳金額は公式開示の範囲外です。
設備投資318億46百万円のうち197億42百万円もデジタルソリューション事業へ向かいます。
リソグラフィー材料
EUV、ArF、KrF、i線の各波長に対応するフォトレジストと、有機系・無機系の多層材を公式製品ページに掲載します。 最先端ノードから成熟世代までの露光工程が対象です。
- フォトレジスト・多層材
- EUV用製品
- ArF用製品
- KrF用製品
プロセス材料・デポジション材料
CMPのスラリーと洗浄剤、エッチング後の表面処理に使うWet SAM剤、ALD・CVD用プリカーサーとドーパントを持ちます。 平坦化性能と低欠陥性の両立を製品ページで掲げます。
- CMP材料(スラリー・洗浄剤)
- 洗浄剤
- Wet SAM剤
- ALD・CVD用プリカーサー
先端電子材料
低誘電樹脂材料CG-7000 Series、めっき用厚膜フォトレジスト、感光性絶縁材料を持ち、CCL・ICサブストレートやWL-CSP、SiP、ファンアウトパッケージの形成に使われます。
- 低誘電樹脂材料 CG-7000 Series
- めっき用厚膜フォトレジスト
- 感光性絶縁材料
ディスプレイ・オプティカル材料
LCD向けの配向膜、絶縁膜、保護膜と、OLED向けの低温硬化絶縁膜、薄膜封止材料、バンク・平坦化材料、さらに耐熱透明樹脂ARTON®と光学フィルターを製品一覧に掲載します。
- 配向膜
- 絶縁膜
- 低温硬化絶縁膜
- 薄膜封止材料
ライフサイエンス(創薬支援サービス)
バイオ医薬品の探索から商業製造までを支援するサービス事業で、KBI Biopharma、Inc.とCrown Bioscience Internationalを公式ページに掲げます。 半導体材料とは顧客も収益構造も別の事業です。
- 創薬支援サービス
- KBI Biopharma、Inc.
- Crown Bioscience International
02 収益
どこで、どれくらい儲けているか
FY2026/03は連結売上収益4,407億18百万円に対し営業利益405億28百万円。 売上の57.2%を占めるデジタルソリューション事業が557億3百万円の利益を計上し、ライフサイエンス事業の175億71百万円の損失を上回りました。
4,407億18百万円
前期比13.4%増。 国内1,280億17百万円、海外3,127億1百万円で、海外比率は71.0%です。
405億28百万円
前期は2,044億34百万円の損失でした。 親会社の所有者に帰属する当期利益は593億29百万円です。
売上2,521億42百万円 / 営業利益557億3百万円
売上は前期比16.9%増、営業利益は212.7%増。 全社売上の57.2%を占めます。
売上884億14百万円 / 営業損失175億71百万円
売上は前期比36.8%増、損失は前期の1,851億57百万円から縮小しました。 体外診断用医薬品事業とバイオプロセス材料事業は譲渡により非継続事業へ移りました。
体外診断用医薬品事業とバイオプロセス材料事業は非継続事業へ移り、前期分も組み替えたうえで比較します。
コア営業利益はTOBに伴うPPA償却費を加算した会社独自の指標です。 IFRSの連結営業利益率は9.2%(405億28百万円÷4,407億18百万円、公表値からの計算)です。
03 強みとリスク・検討点
強みと、リスク・検討点
半導体材料の伸びと、ライフサイエンス事業の構造改革と、上場廃止で狭まった開示が、同じ1年の資料に載ります。
強み
FY2026/03の電子材料事業売上は前期比24%増の1,960億円。 デジタルソリューション事業のコア営業利益は632億円、同率は25.1%で、前期の20.0%から上がりました。
2026年3月期 事業状況資料(2026年5月20日) ↗2021年に買収したInpria Corporationを軸に、先端デバイスでEUV用メタルオキサイドレジスト(MOR)の量産適用が進展したと事業状況資料に記載があります。
2026年3月期 事業状況資料(2026年5月20日) ↗リソグラフィー材料、CMP材料と洗浄剤、ALD・CVD用プリカーサー、低誘電樹脂材料と感光性絶縁材料を同じ電子材料事業に持ち、有機材料から無機材料まで供給します。
電子材料事業 ↗台湾の新竹県湖口郷にApplied Materials製CMP装置を入れた平坦化プロセス研究拠点を2026年4月に開設し、材料の測定からプロセス検証までを現地で実施します。
台湾に平坦化プロセス研究拠点を開設(2026年4月15日) ↗リスク・検討点
2024年6月25日の上場廃止により、決算短信の掲載は2024年3月期までです。 四半期業績と通期の会社予想の数値は公式開示の範囲外で、年1回の有価証券報告書と事業状況資料が公表の中心です。
決算短信ライブラリ(上場廃止の告知) ↗FY2026/03のライフサイエンス事業は売上884億14百万円に対し営業損失175億71百万円。 体外診断用医薬品事業とバイオプロセス材料事業を譲渡し、構造改革が進行中と記載があります。
2026年3月期 有価証券報告書(2026年6月24日提出) ↗FY2026/03末の社債及び借入金は非流動4,152億円、流動111億円で、純有利子負債は3,433億円です。 今後の課題としてLBOローンからの転換による財務構造の改善が挙がります。
2026年3月期 事業状況資料(2026年5月20日) ↗有価証券報告書の事業等のリスクに、エレクトロニクスと自動車の需要変動、技術トレンドの変化への対応遅れ、原材料の調達支障、地政学リスクが載ります。
2026年3月期 有価証券報告書(2026年6月24日提出) ↗04 待遇
給与、初任給、休日、手当
公式の募集要項に載るのは初任給、昇給・賞与の回数、勤務時間、年間休日日数、諸手当の区分です。 有価証券報告書には提出会社の平均年間給与が載り、職種別・年代別の水準は記載範囲の外にあります。
2026年4月実績の掲載値です。 応募年度の募集要項で確かめてください。
- 昇給・賞与
- 昇給は年1回(4月)、賞与は年2回(6月・12月)です。 賞与月数は記載範囲の外にあります。 基準は応募日の公式募集要項です。
- 勤務時間
- フレックスタイム制の標準労働時間は7.75時間。 裁量労働制は本社9:00〜17:45、四日市・千葉8:30〜17:15です。
- 休日休暇
- 完全週休2日制(土・日)、年間休日124日(2025年度実績)。 有給休暇は初年度14日、最高21日で、慶弔、産前・産後、介護、ボランティア、ヘルスケア休暇があります。
- 諸手当・福利厚生
- 家族手当、食事補助金、交通費手当、時間外・深夜手当、休日出勤手当、ライフサポート手当のほか、各種社会保険、退職金制度、財形貯蓄制度、独身寮が載ります。
- 有価証券報告書の平均年間給与
- 提出会社の平均年間給与は8,804千円(賞与および基準外賃金を含む)、平均年齢41.2歳、平均勤続年数14.6年です(2026年3月31日現在)。 対象は単体1,519名で、根拠は2026年3月期 有価証券報告書です。
- 公表範囲の外の項目
- 職種別・年代別の年収、賞与月数、残業時間は公式採用ページの記載範囲の外にあります。 平均年間給与も提出会社1,519名の値で、連結6,951名の水準と事業別の水準は公式開示の範囲外にあります。
- デジタルソリューション事業 2,835名
- ライフサイエンス事業 2,708名
- 合成樹脂事業 1,106名
- その他事業 302名
売上構成比57.2%のデジタルソリューション事業に従業員の40.8%、売上構成比20.1%のライフサイエンス事業に39.0%が属します。
05 勤務地と職種
どこで、どんな仕事をするか
拠点は東京都港区東新橋の本社、三重県四日市市の工場・研究所、神奈川県川崎市のJSR BiRD、東京都新宿区のJKiCです。 新卒の募集は技術系と事務系の2区分で、技術系の指定学科は化学、化学工学、機械、電気・電子などです。
- 本社
- 東京都港区東新橋一丁目9番2号 汐留住友ビル22F/ 事業企画・管理部門
- 四日市工場・研究所
- 三重県四日市市川尻町100/ 電子材料の製造と研究開発の中核、従業員1,151名
- JSR BiRD
- 神奈川県川崎市川崎区殿町3丁目103番9/ ライフサイエンスの研究開発
- JKiC
- 東京都新宿区信濃町35(JSR・慶應義塾大学 医学化学イノベーションセンター)
- 海外拠点
- アメリカ、ベルギー、中国、韓国、台湾ほか/ JSR Micro、Inc.、Inpria Corporation、JSR Micro Koreaなど
- 研究開発
- プロセス開発
- 製造技術
- エンジニアリング
- 経理
- 財務
- 事業企画
- 調達物流
- 営業
前半4区分が技術系、後半5区分が事務系です。 技術系は指定学科、事務系は全学部全学科が対象です。
06 これから
会社が次に取りにいくもの
中期経営計画の公式目標は「2030年までにコア営業利益1,000億円」の1本です。 FY2026/03のコア営業利益623億円との差が、電子材料事業へ投資を集める理由として資料に載ります。
- FY2026/03 コア営業利益率 14.1%
- デジタルソリューション事業のコア営業利益 632億円
- 再上場を目指す方針に変更なし
コア営業利益はPPA償却費を加算した会社独自の指標です。 IFRSの営業利益405億28百万円とは別指標です。
- 台湾・韓国への拠点展開
- 2026年4月にLCY Chemical Corp.、Wah Lee Industrial Corp.との合弁会社を台湾で設立し、同月に新竹県湖口郷でCMP材料の平坦化プロセス研究拠点を開設しました。 韓国・清州にはEUV用MORの最終生産工程を担う工場を持ちます。 詳細は台湾の合弁会社設立リリースに載ります。
- 研究開発と設備投資の配分
- FY2026/03の研究開発費はグループ合計322億49百万円、設備投資は318億46百万円で、いずれも6割前後がデジタルソリューション事業へ向かいます。
- ライフサイエンス事業の絞り込み
- 2025年10月に体外診断用医薬品事業と同材料事業を株式会社トクヤマへ、2026年3月にバイオプロセス材料事業をメルクへ譲渡し、創薬支援サービスとCDMOへ事業を絞りました。
2030年までにコア営業利益1,000億円
中期経営計画の目標として、AI関連需要を背景とした半導体市場とディスプレイパネル市場の成長を前提に、電子材料事業を中心とした利益成長で2030年までにコア営業利益1,000億円を掲げます。
根拠資料↗不確実性:年度別の計画値と進捗指標は公式開示の範囲外です。 FY2026/03のコア営業利益623億円は単年実績です。
台湾での製造合弁と韓国のMOR拠点
2026年4月10日にLCY Chemical Corp.、Wah Lee Industrial Corp.と先端電子材料製造の合弁会社JSR Micro Advanced Manufacturing Taiwan Co.、Ltd.を設立しました。 韓国・清州にはEUV用MORの最終生産工程を担う工場を持ちます。
根拠資料↗不確実性:投資額、生産能力、量産開始後の稼働率は公式資料の記載範囲の外です。
EUV材料の特許クロスライセンス
2026年5月27日にJSR/InpriaとEntegris、Inc.が、メタルオキサイドレジストの設計、プリカーサー合成、高純度ろ過・供給技術に関する非独占のクロスライセンス契約を締結し、係属中の特許争いを終結させました。
根拠資料↗不確実性:契約は非独占で、対価と適用製品の範囲は公式資料の記載範囲の外です。 量産採用の広がりは今後の実績で判明します。
再上場を目指す方針
2026年3月期の事業状況資料に、財務構造の改善を進めつつ将来に向け再上場を目指す方針に変更なしと記載があります。
根拠資料↗不確実性:時期、条件、手法は公式資料の記載範囲の外です。 方針の記載にとどまります。
07 入口を選ぶ
専攻から、入口を1つに絞る
リソグラフィー材料、プロセス材料・デポジション材料、先端電子材料、ディスプレイ・オプティカル材料、創薬支援サービスから、自分の専攻と重なる領域を1つ選び、そこから応募職種を1つに絞ります。
材料研究開発(レジスト・CMP材料)
フォトレジスト、多層材、CMPスラリーの分子設計と配合を担う入口です。
- Photoresist
- EUV
- CMP
- Polymer
プロセス開発・製造技術・エンジニアリング
四日市工場での量産化、スケールアップ、設備設計と品質の作り込みを担う入口です。
- Scale-up
- Process
- Plant
- Purity
品質保証・顧客技術サービス
半導体メーカーの材料認定、量産立ち上げ、不具合解析を担う入口です。
- Quality
- Defect
- Analysis
- Customer
- フォトレジスト / CMP材料 / ALD・CVD用プリカーサー / 低誘電樹脂材料から担当したい材料を1つ選ぶ
- 研究・実務の測定値を1つ用意し、解像度、欠陥密度、平坦性、純度から結ぶ相手を1つ選ぶ
- 募集要項の職種区分と勤務地、選考プロセスの各段階を公式ページからノートへ転記する
- Photoresist
- EUV
- CMP
- Polymer
- Formulation
- Scale-up
- Process
- Plant
- Purity
- Yield
材料の性能指標と自分の実験・実務経験を結ぶための語です。
比較
他社との違いを一言で
東京応化工業
フォトレジストで直接競合します。 JSRはCMP材料、ALD・CVD用プリカーサー、先端電子材料まで同じ電子材料事業に持ちます。 製品範囲の広さで比べてください。
信越化学工業
フォトレジストを含む半導体材料で重なります。 JSRのFY2026/03連結売上は4,407億円で、事業構成にライフサイエンスと合成樹脂を含みます。 年度と法人範囲をそろえて比べてください。
富士フイルム
電子材料とライフサイエンスの両方を持つ点が重なります。 JSRはライフサイエンス事業から体外診断用医薬品とバイオプロセス材料を譲渡し、創薬支援サービスへ絞りました。
レゾナック
実装材料や高純度材料で重なります。 JSRはリソグラフィー材料とCMP材料を軸に、低誘電樹脂材料と感光性絶縁材料で後工程へ広げます。
出典
公式情報と第三者資料
会社、IR、採用、報道の種別を分けて掲載しています。 参照日は2026-08-05です。
- 公式 会社概要 参照日 2026-08-05
- 公式 事業所一覧 参照日 2026-08-05
- 公式 電子材料事業 参照日 2026-08-05
- 公式 製品一覧 参照日 2026-08-05
- 公式 ライフサイエンス事業 参照日 2026-08-05
- IR 2026年3月期 有価証券報告書(2026年6月24日提出) 参照日 2026-08-05
- IR 2026年3月期 事業状況資料(2026年5月20日) 参照日 2026-08-05
- IR 決算短信ライブラリ(上場廃止の告知) 参照日 2026-08-05
- 採用 新卒採用 募集要項 参照日 2026-08-05
- 採用 新卒採用 選考プロセス 参照日 2026-08-05
- 採用 キャリア採用 参照日 2026-08-05
- ニュース 台湾に平坦化プロセス研究拠点を開設(2026年4月15日) 参照日 2026-08-05
- ニュース 台湾で先端電子材料製造の合弁会社を設立(2026年4月10日) 参照日 2026-08-05
- ニュース JSR/InpriaとEntegrisのEUVクロスライセンス契約(2026年5月27日) 参照日 2026-08-05
- ニュース 最先端フォトレジストのグローバル開発・生産体制を拡充(2024年8月30日) 参照日 2026-08-05