企業研究 ファウンドリ / 先端ロジック 2nm世代ロジックファウンドリ
Rapidus
企業研究 — 2nmを日本で立ち上げる会社
量産前の2nm世代ロジックファウンドリ。
資本金・資本準備金4,249億5,000万円に対し、売上・利益は公式の記載範囲の外です。
Rapidusの公式会社概要と2026年6月5日の政府追加出資リリースを同じ表で比べます。 量産開始時期などの計画値は実績と別の欄に分け、公式採用ページの募集要項は参照日を付けて掲載しています。
Verified 詳細企業研究 / 出典・主張リンク確認済み ページ確認日 2026-08-05
60秒で判断
候補に残す3つの基準
物理、化学、材料、電気電子、応用物理でプロセスや薄膜、露光、計測を担当した人。
公式 4件 / IR 2件 / 採用 2件 / ニュース 4件。出典参照日 2026-08-05 / ページ確認日 2026-08-05
- 民間32社 約1,676億円
- 政府(IPA) 約1,000億円
01 立ち位置
何の会社として比べるか
Rapidusは、顧客の設計を受けて2nm世代ロジック半導体を製造するファウンドリです。 量産前で売上・利益の公表値が無いため、会社の規模は資本と人数、進捗は日付の付いたマイルストーンで測ります。
会社の規模を、資本と調達の実数で測る
いずれも資本準備金を含む合計の公式表記で、調達した資本の実数です。
合計は約2,676億円です。
政府出資が、いつ、いくら入ったか
IPAの出資総額は2,500億円です(2026年6月5日時点)。
内訳は公表値からの計算です。 合計の公式表記は4,249億5,000万円で、端数は公表表記との差です。
2nm世代ロジック前工程
北海道千歳市美々のIIM-1で、2nm GAAプロセスによるロジック半導体を製造します。 2023年9月1日起工、2024年12月にASML製EUV露光装置NXE:3800Eを設置、2025年4月にパイロットラインが稼働しました。 量産開始2027年は計画です。
- 2nm GAAプロセス
- NXE:3800E(EUV露光装置)
- 300mmウェーハ枚葉プロセス
設計支援と短TAT一貫サービス
RUMS(Rapid and Unified Manufacturing Service)として設計支援と前工程・後工程を一貫で提供する方針を公式に掲げています。 AI設計支援ツール群Raadsと、設計と製造を同時最適化するDMCOがその中身です。
- RUMS
- Raads
- DMCO
チップレット・先端パッケージ
機能の異なる複数チップを組み合わせるチップレットパッケージと、600mm角のパネルレベルパッケージ技術、3D化対応を公式に掲げています。
- チップレットパッケージ
- 600mm角パネルレベルパッケージ技術
解析・測定と後工程試作の拠点
2026年4月11日に、IIM-1に隣接する解析センターと、セイコーエプソン千歳事業所内のRCS(Rapidus Chiplet Solutions)を開所しました。 RCSは2025年12月に600mm角RDLインターポーザパネルの試作品を製造しています。
- 解析センター(千歳)
- RCS(Rapidus Chiplet Solutions)
02 収益
どこで、どれくらい儲けているか
量産前のため、売上・利益は公式の記載範囲の外です。 この章では収益の代わりに、公表されている資本と出資の実数、そして日付の付いた進捗を実績と計画に分けて同じ表で比べます。
総額約2,676億円(政府 約1,000億円 / 民間32社 約1,676億円)
政府分は情報処理推進機構(IPA)からの出資です。 民間はNTT、キヤノン、ソニーグループ、ソフトバンク、日本政策投資銀行、富士通ほか32社と公表されています。
2,500億円
2026年2月27日の1,000億円に、6月5日の1,500億円を加えた額です。 根拠法は情報処理の促進に関する法律です。
2022年8月10日設立 / 従業員1,024名
従業員数は2025年12月1日現在。 決算期末は12月31日で、本社は東京都千代田区麹町4丁目1番地 麹町ダイヤモンドビルです。
3本は集計範囲が重なります。 資本がどこから入ったかの出典確認に使ってください。 決算の売上高とは集計範囲が別です。
左3本は公式リリースで日付までたどれる実績、右端は計画です。 棒の長さは時点の並びを示すもので、金額や生産量とは別の指標です。
03 強みとリスク・検討点
強みと、リスク・検討点
資本の厚みと2nm GAAの動作実証までの到達速度が強みで、その裏返しに売上の公表値が無いことと歩留まり目標が未達の段階であることが同じ資料に載っています。
強み
資本金・資本準備金の合計は4,249億5,000万円(2026年6月5日時点)。 設立時の払込73億円に、2026年2月の2,676億円と6月の1,500億円が加わりました。
政府追加出資リリース(2026年6月5日 1,500億円) ↗2025年7月18日、IIM-1で2nm GAAトランジスタの動作を実測しました。 2024年12月のEUV露光装置搬入から約3か月後の2025年4月1日にパターン露光と現像に成功し、2025年6月までに200台超の枚葉式製造装置をラインへつなぎ込んでいます。
2nm GAAトランジスタ動作実証(2025年7月18日) ↗RUMSとして設計支援・前工程・後工程を一貫で提供する方針を公式に掲げ、AI設計支援ツール群Raads、設計製造同時最適化のDMCO、600mm角パネルレベルパッケージまでを事業ページに並べています。
事業と技術 ↗2022年12月にIBMと戦略パートナーシップ、imecと協力覚書を締結し、2023年3月にimecコアパートナープログラムへ参加、2023年4月からIBM Albanyへの技術者派遣を開始したと沿革に記載されています。
会社概要・沿革 ↗リスク・検討点
2026年4月11日のリリースでは「2027年度後半からの最先端半導体量産」と記載されています。 実績として公式リリースでたどれるのはパイロットライン稼働(2025年4月)と解析センター・RCS開所(2026年4月11日)までです。
解析センター・RCS開所(2026年4月11日) ↗NEDOが承認した2026年度計画では、ウェーハプロセスの歩留まり向上施策の推進と年度内の欠陥密度目標達成が、これから取り組む項目として挙げられています。
NEDO 2026年度計画・予算承認(2026年4月11日) ↗2025年11月21日に情報処理の促進に関する法律に基づく公募で事業者に選定され、2026年2月と6月に政府出資が実行されました。 単年度の承認と出資決定を重ねる形です。
政府公募で事業者選定(2025年11月21日) ↗公式の新卒募集要項に載るのは初任給、昇給の有無、年間休日120日、フレックスタイム制、通勤手当と残業手当までです。 平均年収、賞与月数、残業時間は記載範囲の外です。
新卒採用 募集要項 ↗04 待遇
給与、初任給、休日、手当
公式の新卒募集要項に載っているのは初任給、昇給の有無、勤務時間、休日日数、諸手当と加入保険です。 平均年収や職種別の水準は記載範囲の外です。
大学院(博士)は「経験に応じて別途提示」と記載されています。 応募年度の募集要項を出典確認の起点にしてください。
- 昇給・賞与
- 公式の新卒募集要項には「昇給:有」と記載されています。 賞与の回数と月数は記載範囲の外です。 基準は応募日の公式募集要項です。
- 勤務時間
- フレックスタイム制(フルフレックス)で、標準労働時間は7時間30分と記載されています。
- 休日休暇
- 完全週休2日制(土・日)と国民の祝日で、年間休日は120日です。 年次有給休暇は初年度20日付与と記載されています。
- 諸手当・保険
- 通勤手当と残業手当が支給されます。 加入保険は健康保険、厚生年金、雇用保険、労災保険です。
- 公式の記載範囲の外にある項目
- 平均年収、職種別・年代別の年収、賞与月数、残業時間、住宅関連手当の有無は公式採用ページの記載範囲の外です。 推定額を載せる媒体もありますが、出所は公式ページの外にあります。
05 勤務地と職種
どこで、どんな仕事をするか
拠点は東京本社(千代田区麹町)と北海道千歳のIIM-1・解析センター・RCS、そして海外です。 新卒は技術系総合職の一括募集、キャリア採用は14の職種カテゴリ別です。
- 東京本社
- 東京都千代田区麹町4丁目1番地 麹町ダイヤモンドビル/ 本社機能
- IIM-1
- 北海道千歳市美々758-62/ 2nm世代の製造拠点、2025年4月パイロットライン稼働
- 解析センター
- 北海道千歳市美々(IIM-1に隣接)/ 2026年4月11日開所、物理故障解析・電気特性測定・信頼性試験
- RCS
- セイコーエプソン株式会社 千歳事業所内/ 後工程研究開発拠点、2026年4月11日本格稼働
- 海外
- 新卒募集要項の勤務地に「海外」の記載があります/ 担当業務と希望に応じて決定
- 技術・量産開発
- 設計(前工程・後工程)
- 生産技術
- 品質保証・解析・測定
- データサイエンス・ソフト開発
- IT関連・セキュリティ
- サプライチェーン
- 建設
- 技術戦略・企画
- 経営・戦略企画
- ビジネスインテグレーション
- マーケティング
- 管理系
- 海外勤務
キャリア採用ページに並ぶ職種カテゴリです。 掲載例にはFEOL要素プロセスエンジニア、Lithoエキスパート、CMOSデバイスエンジニア、解析・測定エンジニアがあります。 雇用形態は正社員、契約社員、パートの区分です。
06 これから
会社が次に取りにいくもの
公式に日付が付いている次の節目は、2026年度の歩留まり向上と欠陥密度目標、そして2027年度後半の量産開始です。 後者は計画値です。
- 量産開始時期
- 2026年4月11日のリリースに「2027年度後半からの最先端半導体量産」と記載されています。 この時期は計画値です。解析センター・RCS開所リリースに前後の進捗が並んでいます。
- 2026年度の開発計画
- NEDOが承認した2026年度計画では、ウェーハプロセスの歩留まり向上施策と年度内の欠陥密度目標達成、後工程の2.xD/3Dパッケージ製造技術開発が挙げられています。 2025年度の成果として日本初の2nm GAAトランジスタ動作実証と、業界初の600mm角パネル有機絶縁膜RDLインターポーザ試作が記載されています。NEDO 2026年度計画・予算承認が一次情報です。
- 資金の入り方
- 2025年11月21日に情報処理の促進に関する法律に基づく公募で事業者に選定され、2026年2月27日に約1,000億円、6月5日に1,500億円の政府出資が実行されました。 年度ごとの決定を積み上げる形です。政府公募での事業者選定に選定時の条件が記載されています。
2027年度後半からの2nm世代量産(計画)
2026年4月11日のリリースで「2027年度後半からの最先端半導体量産」と記載されています。 2026年度の計画には歩留まり向上と欠陥密度目標の達成が並びます。
根拠資料↗不確実性:量産開始時期は計画値です。 実績として公式にたどれるのはパイロットライン稼働と解析センター・RCS開所までです。
チップレットと600mm角パネルレベルパッケージ
RCSは2025年12月に600mm角RDLインターポーザパネルの試作品を製造し、2026年4月11日に本格稼働しました。 2026年度は2.xD/3Dパッケージ製造技術開発が計画に入っています。
根拠資料↗不確実性:顧客ごとの採用状況と生産能力は公式リリースの記載範囲の外です。
AI設計支援ツール群Raadsによる設計側の取り込み
2025年12月17日にRaadsコンセプトの設計支援ツール群を順次リリースすると公表しました。 DMCOで設計と製造を同時最適化し、MFD(Manufacturing For Design)の観点を導入すると事業ページに記載されています。
根拠資料↗不確実性:ツール単体の提供条件、価格、利用顧客数は公式ページの記載範囲の外です。
07 入口を選ぶ
専攻から、入口を1つに絞る
前工程、設計とPDK、後工程パッケージ、解析・測定のうち、自分が装置や測定に触れた区分を1つ選び、そこから応募職種を1つに絞ります。
プロセス・デバイス開発(前工程)
IIM-1で2nm GAAプロセスの要素プロセス、リソグラフィ、デバイス特性を詰める入口です。
- GAA
- EUV
- FEOL
- 歩留まり
設計・PDK
顧客設計と製造条件をつなぐPDK整備、DMCO、SoC設計支援を担う入口です。
- PDK
- DMCO
- SoC設計
- チップレット
パッケージ・後工程開発
RCSで600mm角RDLインターポーザやチップレットの実装プロセスを開発する入口です。
- RDLインターポーザ
- 600mm角パネル
- 3Dパッケージ
- 実装信頼性
- IIM-1の前工程 / RUMSとPDK / 600mm角パネルの後工程 / 解析センターの測定から、担当したい区分を1つ選ぶ
- 研究や実務の測定値を1つ用意し、歩留まり、欠陥密度、実装信頼性、短TATのどれと結ぶかを確定する
- キャリア採用の職種カテゴリと新卒募集要項の勤務地欄を、公式ページからノートへ転記する
- GAA
- EUV
- FEOL
- 歩留まり
- 枚葉プロセス
- PDK
- DMCO
- SoC設計
- チップレット
- 短TAT
2nm世代の製造指標と自分の実務経験を結ぶための語です。
比較
他社との違いを一言で
TSMC
2nm世代のロジックファウンドリとして正面から重なります。 Rapidusは量産前で売上・利益の公表値が無いため、資本、拠点、量産マイルストーンの時点で比べてください。
Samsung Foundry
GAA構造の採用で重なります。 Rapidusは2025年7月18日にIIM-1で2nm GAAトランジスタの動作を実測した段階で、量産開始は2027年の計画です。
Intel Foundry
自社製品と外部顧客の両方を持つ点が異なります。 Rapidusは外部顧客向けファウンドリで、資本の大半が政府(IPA)と民間32社の出資です。
ルネサス エレクトロニクス
同じ国内でも、ルネサスは自社製品を持つIDMです。 Rapidusは顧客設計を受けて製造するファウンドリで、比べる軸は製造能力と量産時期になります。
出典
公式情報と第三者資料
会社、IR、採用、報道の種別を分けて掲載しています。 参照日は2026-08-05です。
- 公式 会社概要・沿革 参照日 2026-08-05
- 公式 IIM-1(北海道千歳) 参照日 2026-08-05
- 公式 事業と技術 参照日 2026-08-05
- 公式 IPA(情報処理推進機構)プレスリリース:Rapidusへの追加出資(2026年6月5日) 参照日 2026-08-05
- IR 資金調達リリース(2026年2月27日 総額約2,676億円) 参照日 2026-08-05
- IR 政府追加出資リリース(2026年6月5日 1,500億円) 参照日 2026-08-05
- 採用 新卒採用 募集要項 参照日 2026-08-05
- 採用 キャリア採用 職種一覧 参照日 2026-08-05
- ニュース 2nm GAAトランジスタ動作実証(2025年7月18日) 参照日 2026-08-05
- ニュース NEDO 2026年度計画・予算承認(2026年4月11日) 参照日 2026-08-05
- ニュース 解析センター・RCS開所(2026年4月11日) 参照日 2026-08-05
- ニュース 政府公募で事業者選定(2025年11月21日) 参照日 2026-08-05