企業研究 後工程装置 半導体モールディング・シンギュレーション装置
TOWA
企業研究 — チップを樹脂で包む装置の会社
京都に本社を構える後工程の装置メーカー。
世界シェア64.8%を半導体モールディング装置で決算説明会資料に記載しています(FY2024、TechInsights社のデータをもとに当社作成)。
TOWAの公式製品情報と2026年3月期決算短信を同じ表で比較します。 会社予想と中期経営計画の目標は実績と別欄に分け、公式採用ページの募集要項は参照日を付けて掲載しています。
Verified 詳細企業研究 / 出典・主張リンク確認済み ページ確認日 2026-08-05
60秒で判断
候補に残す3つの基準
機械、電気電子、制御、情報、材料の専攻または実務がある人。
公式 5件 / IR 4件 / 採用 2件。出典参照日 2026-08-05 / ページ確認日 2026-08-05
- 半導体事業 403.9億円
- 新事業 94.7億円
- メディカルデバイス事業 24.8億円
- レーザ事業 20.0億円
01 立ち位置
何の会社として比べるか
TOWAは、チップを樹脂で封止するモールディング装置と、封止後の製品を個片に切り離すシンギュレーション装置、そして半導体製造用の超精密金型を作る会社です。 決算短信の報告セグメント3区分を同じ年度で並べ、事業の偏りを数値で確かめます。
報告セグメント3区分を、同じ年度で比べる
3区分の合計が連結売上高543億65百万円です。 セグメント間の内部売上高は0円です。
セグメント利益の合計額は連結損益計算書の営業利益69億17百万円と一致します。
モールディング装置のシェアと、売上の行き先
出典種別は、第三者データベース(TechInsights社)をもとにTOWAが自社作成した公式IR資料の記載値です。 競合は社名を伏せてA社〜D社と表記されています。
決算短信の地域別開示では韓国が「その他アジア」に含まれ、153億40百万円として表示されます。 区分の粒度が資料ごとに異なる点に注意してください。
モールディング装置(コンプレッション成形)
金型に直接樹脂を入れ、溶融後にワークを浸し入れる圧縮成形方式の装置です。 CPMシリーズはウェハサイズとパネルサイズの大判成形、PMCシリーズは最大100mm×300mmの基板成形、LCM1010はLED封止、FFT1030は多品種変量生産と試作検証に対応すると公式製品ページに記載されています。
- CPM1080
- CPM1180
- PMC2030-D
- LCM1010
モールディング装置(トランスファ成形)
ポット内で溶融した樹脂をキャビティへ充填して硬化させるトランスファ成形方式の装置です。 YPMシリーズは最大100mm×300mmに対応し、Y1R/Y1Eシリーズは生産量に応じてプレスモジュールを着脱でき、EZS1120は多品種少量生産向けと公式製品ページに記載されています。
- YPM1200
- YPM1180
- YPM1120
- EZS1120
シンギュレーション装置
樹脂で封止された製品を個片に切り離し、検査して収納する工程の装置です。 LSG1040はレーザによる非接触ドライ加工、FMS4040/FMS3040は最小1.0mm×1.0mmの個片化と外観検査、FWC1020は製品の反り矯正専用機と公式製品ページに記載されています。
- LSG1040
- FMS4040
- FMS3040
- FWC1020
半導体製造用 超精密金型
トランスファ金型はマルチプランジャ方式で複数の樹脂供給ポットを持ち、コンプレッション金型は大型基板やウェハ成形に対応します。 CNC超精密加工、CAD/CAM連携、放電加工でミクロン単位の加工を行い、指紋認証センサーやヘッドアップディスプレイ用光学部品にも展開すると公式製品ページに記載されています。
- トランスファ金型
- コンプレッション金型
02 収益
どこで、どれくらい儲けているか
2026年3月期は連結売上高543億65百万円に対し営業利益69億17百万円。 売上が過去最高でも、初号機案件の先行コストと製品ミックスの変動で営業利益率は前期の16.6%から12.7%へ下がりました。
69億17百万円
前期比22.1%減。 開発要素の高い初号機案件の先行コスト12億57百万円、製造原価の開発費増6億92百万円などが減益要因です。
半導体製造装置事業 売上498億70百万円 / 利益65億18百万円
全社売上の約92%(公表値からの計算)。 メディカルデバイス事業は売上24億87百万円・利益4億51百万円、レーザ加工装置事業は売上20億7百万円・営業損失53百万円です。
受注高595.6億円 / 期末受注残高301.4億円
受注高は前期比25.6%増で過去2番目。 コンプレッション装置・金型の受注は過去最高と記載されています。
決算短信の報告セグメントでは、半導体事業と新事業が合わせて半導体製造装置事業498億70百万円になります。
実績2件は決算短信と決算説明会資料の記載値、2027年3月期は会社予想、2028年3月期は第二次中期経営計画の目標です。 棒の長さは22.0%を100とした相対値です。
03 強みとリスク・検討点
強みと、リスク・検討点
モールディング装置で高いシェアを取る形と、その裏返しである半導体設備投資への連動が、同じ決算に出ています。
強み
決算説明会資料は、FY2024の半導体モールディング装置の世界シェアをTOWA 64.8%、2位のA社16.0%、その他11.7%と記載しています。 数値はTechInsights社のデータをもとにTOWAが作成したもので、競合各社は社名を伏せてA社〜D社と表記されています。
2026年3月期 決算説明会資料(2026年5月11日) ↗2009年に投入した圧縮成形方式を「第3次モールディング革命」と位置づけ、樹脂使用効率100%、樹脂流動ゼロの成形、顆粒と液状樹脂の両対応、ウェハーサイズφ300mmとパネルサイズ600mm×600mmへの対応を挙げています。
2026年3月期 決算説明会資料(2026年5月11日) ↗京都の本社・工場で装置と精密金型を、京都東事業所と九州事業所で金型を製造し、韓国・中国(蘇州、南通)・マレーシアにも装置と金型の生産拠点を構えています。 マレーシアにはTOWA TOOL Sdn. Bhd.という金型専用の製造会社があります。
2026年3月期 決算説明会資料(2026年5月11日) ↗2026年3月期末の自己資本比率は66.4%、現金及び現金同等物は263億81百万円で前期末から59億90百万円増えました。 純資産は706億11百万円です。
2026年3月期 決算短信(2026年5月11日) ↗リスク・検討点
2026年3月期は売上高が1.7%増えた一方、営業利益は22.1%減、経常利益は26.1%減、当期純利益は43.4%減でした。 提出会社(単体)の営業利益は99百万円で前期比96.6%減です。
2026年3月期 決算短信(2026年5月11日) ↗有価証券報告書は、大手OSATが集中する台湾地域と半導体国産化を進める中国地域での売上比率が高くなる傾向を挙げ、これらの地域の経済状況・政治情勢・対外経済政策の変化が受注高と売上高に影響しうると記載しています。
2026年3月期 有価証券報告書 ↗決算短信は、AI向けロジック半導体とHBMが市場を牽引した一方、車載向けや産業機器向けは在庫調整の長期化と設備投資の抑制が続き、用途別の二極化が鮮明になったと記載しています。
2026年3月期 決算短信(2026年5月11日) ↗2026年3月期のレーザ加工装置事業は、主力のレーザトリマ装置向け投資が低迷し、売上高20億7百万円(11.0%減)、営業損失53百万円でした。 前期は営業利益73百万円です。
2026年3月期 決算短信(2026年5月11日) ↗職種別・年代別の年収、残業時間、賞与月数は公式採用ページの記載範囲の外です。 公式値は初任給、昇給・賞与の回数、勤務時間、年間休日、諸手当の区分に限られます。
新卒採用 募集要項 ↗04 待遇
給与、初任給、休日、手当
公式の募集要項に載っているのは初任給、昇給・賞与の回数、勤務時間、年間休日、諸手当と福利厚生の区分です。 単体の平均年間給与は有価証券報告書に記載があります。
九州エリア限定職は別建てで、修士了286,120円、大学卒267,220円、高専卒(本科)248,320円です。 応募年度の募集要項を出典確認の起点にしてください。
- 平均年間給与(単体)
- 有価証券報告書の提出会社の状況は、2026年3月31日現在で従業員716名、平均年齢39.2歳、平均勤続年数10.8年、平均年間給与7,386,835円(前事業年度比1.7%増)と記載しています。 基準外賃金と賞与を含む値です。 基準は2026年3月期 有価証券報告書です。
- 昇給・賞与
- 昇給は年1回(4月)、賞与は年2回(6月・12月)。 初年度の夏季賞与は一律100,000円です。 賞与月数は公式採用ページの記載範囲の外です。
- 勤務時間・休日
- 勤務時間は8:30〜17:30。 年間休日127日(一斉年休取得日4日を含む)の完全週休2日制で、年次有給休暇は入社日より最大20日付与されます。
- 諸手当・福利厚生
- 通勤手当、食事手当、役職手当、時間外・休日・深夜勤務手当、在宅勤務手当。 借り上げ社宅は月20,000円(30歳または入社5年目まで、入寮条件あり)、社員食堂は1食330円。 確定給付型企業年金、選択制確定拠出企業年金、株式報酬、社員持株会が掲載されています。
- ベースアップ
- 有価証券報告書は、高度専門人財の確保・育成・定着を目的に正社員を対象とした継続的なベースアップを実施し、大卒初任給は2023年度との比較で124%になったと記載しています。
- 公式の記載範囲の外にある項目
- 職種別・年代別の年収、残業時間、賞与月数は公式採用ページと有価証券報告書の記載範囲の外です。 推定値を載せる媒体はありますが、根拠をたどれる出所は不明です。
- 半導体製造装置事業 2,006名
- レーザ加工装置事業 105名
- メディカルデバイス事業 100名
臨時雇用者195名は外数です。 提出会社(単体)の716名は全員が半導体製造装置事業に従事しています。
05 勤務地と職種
どこで、どんな仕事をするか
国内の勤務地は京都の本社・工場、京都東事業所、佐賀の九州事業所、および東京・東北・長野・中部の営業所です。 金型の製造は京都東事業所と九州事業所が担い、海外はマレーシア、韓国、中国、台湾などに生産と販売サービスの拠点があります。
- 本社・工場
- 京都市南区上鳥羽上調子町5番地/ 半導体製造装置と精密金型の開発・製造
- 京都東事業所
- 京都府宇治田原町/ 半導体製造用金型の製造、社員送迎バスあり
- 九州事業所
- 佐賀県鳥栖市/ 半導体製造用金型の製造、九州エリア限定職の勤務地
- 国内営業所
- 東京、宮城(富谷)、長野、愛知(名古屋)
- 海外の生産拠点
- マレーシア(TOWAM、TOWA TOOL)、韓国、中国(蘇州、南通)
- グループ会社
- バンディック(山梨県韮崎市)、TOWAレーザーフロント(神奈川県相模原市)、TOWATEC(京都、佐賀、宮城)
- 開発技術職(装置・金型の開発設計)
- 技能職(加工・組立・検査・調整)
- 生産技術職
- 研究職
- 社内SE
- 営業職(国内・海外)
- 事務企画職(経理・企画・総務・人事・法務)
- 生産管理職
- 資材職
- ロジスティクス
- 九州エリア限定職(金型の開発設計)
- 九州エリア限定職(技能職・生産技術職)
前10区分が総合職、後2区分が九州エリア限定職です。 採用予定人数は35名程度と記載されています。
06 これから
会社が次に取りにいくもの
第二次中期経営計画は2026年3月期から2028年3月期までの3か年です。 初年度の実績と最終年度の目標を、同じ棒の中で比べます。
- ROE 13%以上
- 配当性向 20%以上
- 当期純利益 109億円
- 半導体製造装置事業 521億円
- 新事業 133億円
2026年3月期は3か年の初年度実績です。 2028年3月期の着地額で3か年計画の達成度が確定します。
- 2027年3月期の会社予想
- 売上高640億円、営業利益102億40百万円、当期純利益70億円、年間配当24円(前期20円)、設備投資55.0億円を計画しています。 四半期ごとの受注高は150〜170億円のレンジで示されています。 基準は2026年3月期 決算説明会資料です。
- 需要側のテーマ
- データセンター向けを中心とした高性能メモリへの生産配分で汎用メモリの需給が逼迫していること、先端パッケージ向けPLPの量産投資が下期以降に立ち上がること、HBM量産投資の強化とカスタムASIC向けOSAT投資の増加が、公式資料に記載されています。
- 事業区分の名称変更
- 第二次中期経営計画で「化成品(ファインプラスチック成形品)事業」の名称が「メディカルデバイス事業」へ変更されました。 医療用プラスチック成形品と医療機器の組立は株式会社バンディック(山梨県韮崎市、従業員100名)が担っています。
第二次中期経営計画の2028年3月期目標
2026年3月期から2028年3月期までの3か年で、売上高710億円、営業利益156億円、営業利益率22.0%、当期純利益109億円を目標に置き、財務KPIとしてROE 13%以上、株主還元として配当性向20%以上を設定しています。
根拠資料↗不確実性:3か年計画の目標値です。 初年度の2026年3月期実績は売上高543億65百万円、営業利益率12.7%で、目標との差は残っています。
PLPとコンプレッション装置の比率上昇
2027年3月期は、先端パッケージ向けPLP(Panel Level Package)の量産投資が始まることを前提に、コンプレッション装置の売上比率が上がることで収益性が改善するという想定を示しています。
根拠資料↗不確実性:2026年5月11日公表の会社予想です。 顧客の投資時期がずれると売上と利益率の両方が振れます。
第4次モールディング革命 INNOMS
新製品INNOMSのコンセプトとして、量産コスト約50%削減、1台当たりの生産性2倍、設置面積約40%削減、消費電力約50%と消耗品材料約25%の削減、メモリ・ロジック・QFN・RFモジュールへの対応を挙げています。
根拠資料↗不確実性:製品コンセプトとして掲げられた効果であり、量産実績としての検証値は公表資料の範囲外です。
新事業(TSS・ツーリング・受託加工)の拡大
アフターサービス・改造修理・中古機販売のTSS、自社開発の精密加工用工具、微細加工の受託、金型表面処理のコーティングを新事業と位置づけ、2026年3月期の94.7億円を2028年3月期に133億円へ引き上げる目標を掲げています。
根拠資料↗不確実性:新事業は決算短信の報告セグメントでは半導体製造装置事業に含まれます。 単独の外部開示は決算説明会資料と中期経営計画の管理区分に限られます。
07 入口を選ぶ
専攻から、入口を1つに絞る
コンプレッション成形の装置、トランスファ成形の装置、シンギュレーション装置、超精密金型のうち、自分の専攻と重なる製品を1つ選び、そこから応募職種を1つに絞ります。
開発技術職(装置の開発設計)
モールディング装置とシンギュレーション装置の機構、ハード、ソフトを設計する入口です。
- Compression Mold
- Transfer Mold
- Mechanical Design
- Motion Control
開発技術職(金型の開発設計)
半導体製造用の超精密金型を設計し、装置の成形品質へ落とし込む入口です。 京都東事業所と九州事業所が金型の製造拠点です。
- Precision Mold
- EDM
- CNC Machining
- CAD/CAM
生産技術職・技能職
装置と金型の加工、組立、検査、調整と、工場の生産プロセスを担う入口です。
- Assembly
- Inspection
- Production Engineering
- Smart Factory
- CPM/PMC(コンプレッション)、YPM/EZS(トランスファ)、FMS/LSG(シンギュレーション)、超精密金型から担当したい製品を1つ選ぶ
- 研究・実務の測定値を1つ用意し、成形品質、樹脂使用効率、個片化精度、装置稼働率のどれと結ぶかを1つ選ぶ
- 募集要項の職種区分(総合職/九州エリア限定職)と勤務地を公式ページからノートへ転記する
- Compression Mold
- Transfer Mold
- Mechanical Design
- Motion Control
- Resin Flow
- Precision Mold
- EDM
- CNC Machining
- CAD/CAM
- Surface Coating
封止・個片化工程の性能指標と自分の実務経験を結ぶための語です。
比較
他社との違いを一言で
BE Semiconductor Industries(BESI)
モールディング装置で重なります。 TOWAの公式シェア資料は競合をA社〜D社と匿名表記しているため、社名と順位の対応づけは公式の記載範囲の外です。
ASMPT
ダイボンダやワイヤボンダを含む後工程装置の総合メーカーです。 TOWAは樹脂封止と個片化、そして金型の内製に絞って比べます。
ディスコ
ウェーハの切断・研削・研磨が軸です。 TOWAは樹脂封止後の個片化をシンギュレーション装置で担い、封止工程を持つ点が違います。
東京精密(ACCRETECH)
プローバやダイシングソーを持ちます。 TOWAはモールディング装置と超精密金型を主力に置き、年度と法人範囲をそろえて比べてください。
出典
公式情報と第三者資料
会社、IR、採用、報道の種別を分けて掲載しています。 参照日は2026-08-05です。
- 公式 会社概要 参照日 2026-08-05
- 公式 モールディング装置 参照日 2026-08-05
- 公式 シンギュレーション装置 参照日 2026-08-05
- 公式 超精密金型 参照日 2026-08-05
- 公式 拠点一覧 参照日 2026-08-05
- IR 2026年3月期 決算短信(2026年5月11日) 参照日 2026-08-05
- IR 2026年3月期 決算説明会資料(2026年5月11日) 参照日 2026-08-05
- IR 第二次中期経営計画(2025年3月27日) 参照日 2026-08-05
- IR 2026年3月期 有価証券報告書 参照日 2026-08-05
- 採用 新卒採用 募集要項 参照日 2026-08-05
- 採用 キャリア採用(HRMOS) 参照日 2026-08-05