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KLA・ASML・AMAT・SCREENの検査・計測・オーバーレイ装置比較

露光したロットで重ね合わせのずれが出たとき、最初に決まるのは、どの装置の測定値をどの前工程へ返すかです。同じ「検査・計測」の看板でも、KLA の Archer 750 は重ね合わせ誤差、ASML の YieldStar 375F は overlay と focus、Applied Materials の PROVision 10 は多層を貫く e-beam metrology、SCREEN の RE-3500 は膜厚を測ります。なぜ4社が別々の工程位置に入るのか。理由は、測定対象と返し先の組み合わせにあります。

検査・計測・オーバーレイ装置とは、ウェハ上の欠陥、膜厚、CD、重ね合わせ誤差(overlay)のどれかを測り、その値を露光、エッチ、成膜、CMP のどれかへ返す装置群です。このページでは、その4社の公開一次情報から、overlaypatterned defect inspectione-beam metrologyfilm thickness measurement に当たる製品ファミリーを、測定対象主なフィードバック先工程位置 の3点で比べます。手元の測定項目から、当たる製品ファミリーを絞れます。

会社全体の製品群の広さは ベンダー別の装置カタログ総覧 に、検査・計測・オーバーレイの役割差そのものは 検査・計測・オーバーレイ装置の役割分担 に分けています。
このページでは、各社の製品ファミリーを patterninginterconnectblanket filmbackside / buried structure のどこへ当てるかを主に比較します。
BEOL新金属に絞って、抵抗、欠陥、膜厚、topography、信頼性をどの温度時間条件・装置設定へ返すかは BEOL新金属の計測・検査 に分けました。

  • 測定対象: overlay、欠陥、膜厚、CD、edge placement のどれを主に測るか
  • フィードバック先: 露光、エッチ、成膜、CMP、実装前後のどこへ測定結果を返すか
  • 工程位置: pre-etch、post-etch、成膜後、CMP後、受入検査のどこで使うか
  • 製品群の偏り: process control 全体を広く持つのか、特定測定に厚いのか
01 / 工程位置と測定値の返し先
工程位置測る対象と公開ファミリー測定値を返す先受入ウェハincoming waferbare wafer defect inspectionKLA Surfscan SP7XP受入ロットの突き合わせ成膜後blanket film膜厚と optical constantsSCREEN RE-3500成膜条件・膜質管理露光直後pre-etchpre-etch overlay と focusASML YieldStar 375F露光条件・focus / doseエッチ後post-etchoverlay とパターン欠陥KLA Archer 750 / eSL10露光補正・欠陥源の切り分け多層化後interconnect / backsidemultilayer CD と edge placementApplied Materials PROVision 103D構造の測定フィードバックinline 検査inline inspectionパターン検査と pattern verificationSCREEN ZI-3600 / ASML HMI eScan 1100inspection recipe
図1 工程位置が1つ決まると、測る対象と測定値の返し先も同時に決まります。受入ウェハから inline 検査まで、6か所それぞれに4社の公開ファミリーが当たります。

工程位置が1つ決まると、測る対象と返し先も同時に決まります。受入ウェハでは bare wafer defect に KLA Surfscan SP7XP、成膜後では膜厚と optical constants に SCREEN RE-3500、露光直後では overlay と focus に ASML YieldStar 375F、エッチ後では重ね合わせ誤差とパターン欠陥に KLA Archer 750 と eSL10、多層化後では multilayer CD と edge placement に Applied Materials PROVision 10、inline 検査ではパターン検査と pattern verification に SCREEN ZI-3600 と ASML HMI eScan 1100 が当たります。エッチ後の返し先には露光補正と欠陥源の切り分けの2つがあり、後者では defect mode と歩留まり損失の分類が次の作業になります。比べる順は、会社名よりも工程位置が先です。

  • KLA 主な公開ファミリー: ArchereSL10Surfscan 主に出る測定対象: overlaypatterned defect inspectionbare wafer defect inspection 主なフィードバック先: 露光補正欠陥源切り分け受入突き合わせ 工程位置: patterning clusterpost-etch inspectionincoming wafer
  • ASML 主な公開ファミリー: YieldStarHMI eScan 主に出る測定対象: pre-etch overlayfocuspattern verification 主なフィードバック先: 露光条件focus / doseパターニング補正 工程位置: 露光直後pre-etchpatterning control
  • Applied Materials 主な公開ファミリー: PROVision 10 主に出る測定対象: e-beam metrologythrough-layer measurement 主なフィードバック先: multilayer CDedge placement3D構造の測定フィードバック 工程位置: advanced logicinterconnectbackside / buried structure
  • SCREEN 主な公開ファミリー: RE-3500ZI-3600 主に出る測定対象: film thicknessoptical constantspattern inspection 主なフィードバック先: 成膜条件エッチ前後の膜厚管理検査レシピ 工程位置: blanket film measurementinline inspection

会社別の製品群を company family 単位で一覧にしたページは ベンダー別の装置カタログ総覧 です。
このページでは measurement target と return route の差を切り分けます。

用途別に当てる製品ファミリー

Section titled “用途別に当てる製品ファミリー”
  • pre-etch overlay / focus 会社・装置: ASML / YieldStar 375F 主なフィードバック先: scanner matchingfocus / dosetrack-integrated process control
  • after-etch overlay / patterned defect 会社・装置: KLA / Archer 750KLA / eSL10 主なフィードバック先: 露光後と加工後の位置ずれ管理defect mode の切り分け
  • multilayer CD / edge placement / buried structure 会社・装置: Applied Materials / PROVision 10 主なフィードバック先: multilayer CDedge placementthrough-layer measurement
  • blanket film / optical constants 会社・装置: SCREEN / RE-3500 主なフィードバック先: 膜厚制御膜質管理成膜条件
  • pattern inspection / CD-overlay option 会社・装置: SCREEN / ZI-3600ASML / HMI eScan 1100 主なフィードバック先: inspection recipeinline defect monitoringpattern verification

4社のうち3社が e-beam の装置を公開ファミリーに持ちます。KLA の eSL10、ASML の HMI eScan 1100、Applied Materials の PROVision 10 です。

02 / 同じ e-beam、2つの出口
同じ e-beam でも、公式ページが載せる出口は2つ同じ e-beam をウェハへ当てるinspection ── 欠陥の有無と位置を測るKLA eSL10ASML HMI eScan 1100critical defect をどの工程群で拾うか3nm node 以降の inline yield enhancement返す先は欠陥源の切り分けと inline defect monitoringmetrology ── 寸法と位置の数値を測る公式ページが挙げる対象Applied Materials PROVision 102nm foundry-logic、GAAHBM、backside powerthrough-layer imaging を含む e-beam metrology返す先は multilayer CD と edge placement
図2 同じ e-beam でも、公式ページの分類は inspection と metrology で別です。eSL10 と HMI eScan 1100 は欠陥の有無と位置、PROVision 10 は寸法と位置の数値を測り、返す先も別になります。

e-beam という同じ電子ビームを当てても、公式ページが載せる分類は inspection と metrology で別です。ここでよくある誤解は、e-beam と付けば同じ用途に当たると受け取ることです。実際には、eSL10 と HMI eScan 1100 は欠陥検査、PROVision 10 は e-beam metrology として公式ページに載っており、返す先も、欠陥源の切り分けや inline defect monitoring と、multilayer CD / edge placement で別になります。

KLA Archer 750eSL10Surfscan SP7XP の3機種を同じ比較軸で比べると、KLA の製品群は overlaypatterned defect inspectionbare wafer defect inspection に広がっています。
KLA Investor Day 2022 では 2021 年の process control market share を 54.4% と示しており、会社全体の重心も process control にあります。

YieldStar 375FHMI eScan 1100 の2機種を同じ比較軸で比べると、ASML の製品群は 露光直後の overlay / focusmultibeam inspection に分けています。
YieldStar 側は scanner matching と overlay budget の管理、HMI eScan 側は 3nm node and beyond の inline yield enhancement が前に出ています。
同じ pre-etch の overlay と focus を、露光側の量産ボトルネックとして比べる軸は High-NA EUVの量産ボトルネック に分けています。

PROVision 10 は through-layer imaging を前面に出し、2nm foundry-logicGAAHBMbackside power delivery を対象に含めています。
3D構造の内部位置関係buried feature を measurement target に含める記述は、このページで比べた4社の公開ページのうち Applied Materials 側に載っており、同じ buried feature を裏面側の overlay として量産条件で比べる軸は Backside alignment / overlay metrology の判定項目 に分けています。
interconnect 側のフィードバック先を contact や first local interconnect metal layer まで追うときは、multilayer CD の返し先を Mo contact と selective deposition の量産条件 側で確かめます。

RE-3500ZI-3600 の2機種を同じ比較軸で比べると、SCREEN の製品群は film thickness / optical constantspattern inspection に分けています。
膜厚制御と膜質管理を先に固める工程では RE-3500、inspection recipe と throughput 条件を先に固める工程では ZI-3600 が当たります。
ここで測る膜厚と optical constants を配線構造の量産条件まで追うときは、配線金属側を Ru配線の量産条件 で、絶縁膜側を Low-kとAir Gapの基礎と量産判定条件 で比べます。

ここまでの比べ方は、露光後の重ね合わせ誤差をどの製品ファミリーで測り直すか、成膜条件をどの膜厚計測から更新するか、多層化後の CD と edge placement をどの e-beam で拾うかという、プロセス担当と検査担当の工程判断で使います。次に比べる軸は、同じ測定対象を持つ装置どうしの throughput と感度です。装置名から入る前に、検査・計測・オーバーレイ装置の役割分担 で役割の切り分けを、工程別の装置シェアと競争構造 で工程ごとの各社の位置を比べてください。

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