Tokyo Electron
CLEAN TRACK LITHIUS Pro DICE
High-NA EUV 時代のトラックで、欠陥、薬液、スループットが同時に要求条件になることを突き合わせやすい公式発表です。
公式発表を突き合わせ同じ「最新装置」でも、2025年12月発表の TEL のトラックと、2023-2024 に発表された Applied Materials のパターンシェーピング装置を比べると、下げる工程上限も量産までの距離も違います。発表日の順に追うと、GAA のコンタクト抵抗、High-NA EUV の欠陥、3D NAND の深穴エッチという課題ごとの対応が分類しにくくなります。
ここでいう最新装置とは、微細化、GAA、新配線金属、High-NA EUV、3D NAND 高層化の量産条件を満たすために各社が公開一次情報で発表した装置群を指します。2026-04-20時点で、TEL、Applied Materials、Lam Research の公開一次情報で読み取れた 比較的新しい発表 と 現在の主要判定条件を代表する装置 を、下げる工程上限ごとに分類します。網羅リストより、いま何が重要かを分類する装置リスト として使ってください。読後には、各装置がどの工程上限に対応するかと、発表日と量産課題への直結度をどう区別するかの2点を、分類の軸として使えるようになります。
図の3列が会社、列の中の3枠がその会社の装置と、その装置が狙う壁です。TEL は High-NA EUV トラックの欠陥、接触抵抗、BEOL RC、Applied はナノシート表面、angstrom レベルの形状制御、W から Mo への切替、Lam は Mo ALD、3D NAND の深穴エッチ、sub-1nm のフローに枠が入ります。公開日はこの俯瞰図の外にあり、1 節の表の 公開日 欄が持ちます。壁で先に分類し、そのうえで公開日を当てはめる順にすると、同じ壁で競合する装置の比較と、量産への距離の比較を別々に進められます。
Tokyo Electron
High-NA EUV 時代のトラックで、欠陥、薬液、スループットが同時に要求条件になることを突き合わせやすい公式発表です。
公式発表を突き合わせTokyo Electron
TEL のコータ/デベロッパ系を製品群として突き合わせやすいページです。対象工程と装置群の全体像を、ニュース単体より広く比較したいときに向いています。
公式ページApplied Materials
Cu barrier / seed の代表例です。配線工程でどの層をどの装置で成膜するのかを対応づけやすいページです。
公式ページApplied Materials
Viva、Sym3 Z Magnum、Spectral などをまとめて比較するなら、この公式発表が最も棚卸ししやすいページです。
公式発表を突き合わせ| 会社 | 装置 / 技術 | 公開日 | 何を解くか | ここが重要 |
|---|---|---|---|---|
| TEL | CLEAN TRACK LITHIUS Pro DICE | 2025-12-15 | High-NA EUV / DUV 向けの欠陥低減と生産性向上 | 旧機種比で defect を 50%以上、productive/environmental performance を 25%以上改善と公表 |
| TEL | Episode 1 | 2025-02-26 IR Day | 酸化膜除去後に金属を成膜し、コンタクト抵抗を下げる | GAA 世代の接触抵抗対策に対応する棚 |
| TEL | Episode 2 (開発中) | 2025-02-26 IR Day | DMR / QMR による BEOL の via resistance と配線間容量の低減 | BEOL 抵抗・容量の先回り提案 |
| Applied Materials | Viva | 2026-02-10 | GAA nanosheet 表面を pure radical treatment で平滑化 | ナノシート表面品質を直接いじるのが新しい |
| Applied Materials | Sym3 Z Magnum | 2026-02-10 | conductor etch の 3D trench profile を angstrom レベルで制御 | nanosheet の均一性と性能に直結 |
| Applied Materials | Spectral ALD | 2026-02-10 | W から Mo への contact metal 切替 | トランジスタと銅配線の間の抵抗低減を狙う |
| Applied Materials | Sculpta + Pioneer | 2024-02-27 | EUV / High-NA EUV 時代のパターニング密度向上 | 寸法制御を露光装置とパターンシェーピング装置で分担する ことを示す装置群 |
| Lam Research | ALTUS Halo | 2025-02-19 | molybdenum ALD による新メタライゼーション | Wの次 の金属実装を量産に近づける |
| Lam Research | Cryo 3.0 + newest Vantex | 2024-07-31 | 3D NAND の深いメモリチャネルを高精度に高速エッチ | 1000-layer に向かうメモリ難題へ直接対応 |
| Lam Research | Aether / Kiyo / Akara / Striker / ALTUS Halo | 2026-03-10 | sub-1nm nanosheet / nanostack と backside power の研究フロー | 個別装置より 装置群として次世代フローを組む 方針が読み取れる |
3つの工程上限(GAA のトランジスタとコンタクト形成、High-NA EUV のパターニング、3D NAND の深穴エッチ)ごとに、各社の公式発表がどの数値と機構を公表しているかを追います。
GAA では、線幅縮小に加えて、
という課題が同時に発生します。
Applied の Viva、Sym3 Z Magnum、Spectral は、2026-02-10 の公式発表 でこれらの課題を同じ装置選定条件に含めています。
Lam の Akara、ALTUS Halo も同じ戦場にいて、エッチと金属化の両面 から装置提案を出しています。
TEL の Episode 1 / 2 は、接触抵抗や BEOL RC を下げる方向で並走しています。
図1のとおり、3社の GAA 向け提案は同じ3層に集中します。コンタクト金属の層では、Applied の Spectral ALD と Lam の ALTUS Halo が W から Mo への切替を、TEL の Episode 1 が酸化膜除去後の金属成膜による接触抵抗低減を公表しています。ナノシートの層では Applied の Viva が表面平滑化、Sym3 Z Magnum が trench profile 制御を受け持ち、Lam の Akara がエッチ側から同じ層に入ります。ただし Akara は 2026-03-10 の IBM との共同開発発表で示された研究フロー段階の装置群の一つなので、図1では破線の枠で区別しています。BEOL の層では TEL の Episode 2 が via 抵抗と配線間容量、Applied の Endura CuBS RF XT が Cu barrier/seed の成膜を受け持ちます。装置選定では、候補装置がこの3層のどこに入るかを先に分類すると、同じ層で競合する提案の比較対象が揃います。
High-NA EUV になると、露光機の解像度に加えて、レジスト塗布・現像での defectivity、薬液管理、トラックの OEE、計測とのつながりが量産の判定条件に加わります。
TEL の LITHIUS Pro DICE は、その意味で 露光機の周辺装置 という分類より High-NA EUV の量産で欠陥・薬液・生産性を同時管理する装置 という分類の方が実態に近いです。
TEL は 公式発表 で、旧機種比で欠陥を 50%以上、生産性と環境性能を 25%以上改善し、High-NA EUV と DUV の両方の工程に対応すると公表しています。
製品群としては LITHIUS シリーズ のコータ/デベロッパの一つで、対象工程と装置群の全体像はそちらの製品ページに載っています。
この判定条件は High-NA EUVの量産ボトルネック に分けて分類しています。
材料選定まで含めて比較するなら、High-NA EUVレジスト比較 を並べておくと、track と resist の役割分担を切り分けやすくなります。
3D NAND は層数が増えるほど、深い穴をまっすぐ、速く、再現よく掘ることが難しくなります。
Lam Cryo 3.0 はこの上限を直接狙う装置で、公式発表 では
を打ち出しています。
図2の3つの数値は、深穴を掘る速度と、エネルギー・排出量という別々の上限を同時に下げる発表です。層数が増えるほど、深く、速く、再現よく掘る要求が上がるため、Lam は速度 2.5x と深さ最大 10 microns を 1000-layer への道筋として公表し、最新の Vantex への統合で profile 制御と組み合わせる構成にしています。3D NAND のエッチ装置を比べるときは、深さ、速度、エネルギー、排出量の4つを同じ表に入れると、公式発表どうしの比較対象が揃います。
ユーザーが装置を覚えるときは、この装置はどの工程上限を下げるのか で分類すると、工程上限と装置を対応づけやすくなります。
| 技術課題 | 装置 / 会社 | 公開一次情報で読み取れるポイント |
|---|---|---|
| High-NA EUV の defectivity とスループット | LITHIUS Pro DICE / TEL | defect 50%以上低減、productive/environmental performance 25%以上向上 |
| GAA nanosheet 表面の平滑化 | Viva / Applied | pure radical treatment で nanosheet 表面を atomic-level precision で平滑化 |
| GAA 用 conductor etch の形状制御 | Sym3 Z Magnum / Applied | angstrom-level 3D trench profile control |
| Cu barrier / seed 形成 | Endura CuBS RF XT PVD / Applied | Copper Barrier/Seed 専用の PVD システムとして明示 |
| Mo へのメタライゼーション移行 | Spectral / Applied、ALTUS Halo / Lam | W の先の低抵抗材料として Mo を公式発表の主題にしている |
| 3D NAND 深穴エッチ | Cryo 3.0 + Vantex / Lam | 1000-layer に向けた深穴エッチの速度・形状制御 |
| BEOL RC 低減 | Episode 2 / TEL | DMR/QMR による via resistance と capacitance の低減を狙う |
この表の良いところは、会社名 より 壁 で分類できることです。
装置営業、プロセス開発、装置選定、材料選定のどの立場でも、最終的には どの壁を、どの装置と材料の組み合わせで越えるか が本質になります。
装置業界でいう「最新」には2種類あります。
たとえば Sculpta は 2023-2024 の話ですが、angstrom era の pattern shaping という意味ではまだ十分に現在進行形です。
逆に 2026 年発表の装置でも、まだ研究色が強いものは量産インパクトの位置づけが変化します。
このページでは、発表日 と 今のスケーリング課題にどれだけ直結しているか で選んでいます。
発表日が新しいほど量産への意味が大きいと受け取られやすいですが、実際には、量産への距離の手掛かりは公式発表の書き方の側にあります。1つは旧機種比の改善率が数値で書かれているかで、LITHIUS Pro DICE の発表には defect 50%以上、生産性と環境性能 25%以上という旧機種比の数値があります。もう1つは既存の量産機種への統合先が書かれているかで、Cryo 3.0 の発表には最新の Vantex への統合があります。改善率や統合先の代わりに、装置群でフローを組む方針が主題になっている IBM との共同開発 のような発表は、同じ 2026 年の発表でも研究フロー段階として分類します。発表日と量産課題への直結度を混同すると、装置の分類を間違えます。
この分類は、装置選定では候補装置がどの工程上限を下げるかの一次絞り込みに、プロセス開発では GAA のコンタクト抵抗や 3D NAND の深穴エッチのどの公表値を自社条件と比べるかの選定に使います。次に比べる軸は工程ごとの装置シェアで、工程別の装置シェアと競争構造 が続きになります。同じ3社のエッチ装置を機種単位で分類した AMAT・Lam・TELのエッチング装置分類 も、図1の層ごとの比較をエッチ工程で続ける入口です。