SiCウェハ(炭化ケイ素基板)とは
SiCウェハとは、SiC(炭化ケイ素)で作ったウェハです。 東京エレクトロンの公式用語集は、SiCをケイ素と炭素からなる化合物半導体材料と記述しています。
シリコンは優れた材料ですが、高い電圧を扱う用途では限界があります。ある電界を超えると絶縁が破れて電流が流れてしまうため、耐圧を上げるには層を厚くする必要があり、その分だけ抵抗が増えて損失になります。
SiCはこの制約を緩めます。東京エレクトロンの公式用語集は、SiCの絶縁破壊電界強度がシリコンの10倍であること、バンドギャップが3倍広いことを述べています。同じ耐圧をより薄い層で実現できるため、抵抗が下がり、損失が減ります。バンドギャップが広いことは、高温でも半導体として振る舞いやすいことも意味します。
したがってSiCは、電気自動車のインバータ、電源、産業機器といった高い電圧と大きな電流を扱う用途で選ばれます。同じ性能をより小さく、損失を抑えて実現できます。
加工の難しさ
Section titled “加工の難しさ”材料としての強みは、加工の難しさと表裏です。SiCはシリコンより硬いため、切断に時間がかかり、工具の消耗も大きくなります。研磨も同様で、ウェハ1枚あたりの加工費用がシリコンより高くなります。SiCウェハが高価である理由の1つです。
イオン注入の条件も変わります。常温で打ち込むと結晶の損傷が回復しにくいため、加熱しながら打ち込みます。日新イオン機器は公式ページで、IMPHEAT-IIがウェーハ温度最大500℃であること、アルミニウムイオンの注入に対応すること、パワーデバイス用途向けの設計であることを述べています。
検査も専用になります。SiC固有の結晶欠陥を見つける必要があるためです。レーザーテックは公式ページで、SiCウェーハ検査およびレビューシステムのSICA108とSICA88を掲載しています。
関連するデータ・ツール
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- イオン注入の工程ページ ── 高温注入が要る工程
- 装置カタログDB ── 公式製品ページ単位のメーカーと製品family
よくある質問(FAQ)
Section titled “よくある質問(FAQ)”SiCウェハとは何ですか?
SiC(炭化ケイ素)で作ったウェハです。東京エレクトロンの公式用語集は、SiCウェーハをケイ素と炭素からなる化合物半導体材料SiCで作られたウェーハと記述しています。
シリコンと比べて何が優れていますか?
東京エレクトロンの公式用語集は、SiCの絶縁破壊電界強度がシリコンの10倍であること、バンドギャップが3倍広いことを述べています。高い電圧に耐え、高温でも動作しやすい材料です。
どこで使いますか?
パワー半導体が中心です。電気自動車のインバータ、電源、産業機器など、高い電圧と大きな電流を扱う用途で選ばれます。同じ性能をより小さく、損失を抑えて実現できます。
加工は何が難しいのですか?
硬いことです。シリコンより硬いため、切断に時間がかかり、工具の消耗も大きくなります。研磨も同様で、ウェハ1枚あたりの加工費用がシリコンより高くなります。
イオン注入も違いますか?
高温で行う必要があります。常温で打ち込むと結晶の損傷が回復しにくいためです。日新イオン機器は公式ページで、IMPHEAT-IIがウェーハ温度最大500℃、アルミニウムイオン注入に対応し、パワーデバイス用途向けであることを述べています。
検査も専用ですか?
専用の装置があります。レーザーテックは公式ページで、SiCウェーハ検査およびレビューシステムのSICA108とSICA88を掲載しています。SiC固有の結晶欠陥を見つける必要があるためです。
比較・違いを学ぶ
Section titled “比較・違いを学ぶ”- ウェーハと基板 ── 工程としてのウェーハ製造
- ローム 第5世代SiC MOSFET ── SiCデバイスの実装例
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- 東京エレクトロン 公式用語集「SiC Wafer」(2026年8月22日にリンク生存を実測、200)
- レーザーテック「半導体関連製品」公式ページ(2026年8月22日にリンク生存を実測、200)
- 日新イオン機器「Ion Implantation Services」公式ページ(2026年8月22日にリンク生存を実測、200)