FinFETとは
FinFETとは、チャネルを板状に立てて、その3面をゲートで囲んだトランジスタです。 Samsungは公式の用語解説で、従来のFinFET設計ではゲートとチャネルが三次元で接すると記述しています。
トランジスタのゲートは、チャネルへ電界を届けて電流の通り道を作ったり消したりします。東京エレクトロンの公式用語集は、ゲートを、半導体チャネルを流れる電流をオンオフするトランジスタの構成要素と記述しています。
平面のMOSFETでは、ゲートはチャネルの上に載っているだけです。触れているのは1面だけで、そこから電界を下へ届けます。チャネルが十分に長いうちは、これで足ります。
問題は微細化とともに現れます。チャネルが短くなると、ソースとドレインが互いに近づき、両端から伸びる電界がチャネルの内部まで届くようになります。ゲートが閉じているつもりでも電流が漏れ、制御の主導権がゲートから離れていきます。
FinFETは、触れる面を増やすことでこれに応えます。チャネルを板状に立て、その上と両側 ── 3面からゲートで囲みます。同じ平面寸法でも、ゲートがチャネルを支配する度合いが上がります。
Finの本数という制約
Section titled “Finの本数という制約”FinFETでは、1本のFinが流せる電流はFinの高さで決まります。素子全体で流したい電流を増やすには、Finの本数を増やします。
ここに制約が生まれます。本数は整数でしか増やせません。1本と2本の間に1.4本は作れないため、設計者が選べる駆動力は飛び飛びの値になります。細かく最適化したい場面では、これが窮屈になります。
微細化が進むほどFinは細く高くなり、形を保つ加工の難度も上がります。制御力を稼ぐために立てた構造が、次の限界を作る形です。
GAAへの移行
Section titled “GAAへの移行”Samsungは公式の用語解説で、従来のFinFET設計ではゲートとチャネルが三次元で接するとしたうえで、3nm以下の回路で採用されるGAA構造ではゲートがチャネルの4面すべてを囲むと記述しています。同ページは、これによって電流のより細かい制御が可能になり、チャネル制御性が最大化されるとしています。
3面から4面へ。囲む面を1つ増やすという変更が、次の世代の入口になりました。
関連するデータ・ツール
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よくある質問(FAQ)
Section titled “よくある質問(FAQ)”FinFETとは何ですか?
チャネルを板状に立てて、その3面をゲートで囲んだトランジスタです。Samsungは公式の用語解説で、従来のFinFET設計ではゲートとチャネルが三次元で接すると記述しています。
なぜチャネルを立てるのですか?
ゲートがチャネルへ触れる面を増やすためです。平面構造ではゲートは上から1面しか触れません。立てて囲めば3面から効くようになり、同じ寸法でも制御力が上がります。
平面構造の何が問題だったのですか?
微細化でチャネルが短くなるほど、ゲート以外の影響が効いてくる点です。ソースとドレインが近づくと、ゲートが閉じているつもりでも電流が漏れます。制御の主導権がゲートから離れていきます。
Finとは何を指しますか?
立てた板状のチャネルの形です。魚のひれのように基板から突き出しているため、この呼び名になっています。
性能はどう決まりますか?
立てたFinの高さと本数で決まります。1本あたりの電流はFinの高さに、素子全体の電流は本数に効きます。本数は整数なので、駆動力の刻みが飛び飛びになります。
FinFETの次は何ですか?
GAA(ゲートオールアラウンド)です。Samsungは公式の用語解説で、3nm以下の回路で採用されるGAAではゲートがチャネルの4面すべてを囲むとし、電流のより細かい制御とチャネル制御性の最大化を挙げています。
比較・違いを学ぶ
Section titled “比較・違いを学ぶ”- MOSFETとは ── 平面構造の基本形
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- Samsung Semiconductor「GAA Structure Transistors」公式用語解説(2026年8月23日にリンク生存を実測、200)
- 東京エレクトロン 公式用語集「FET / Gate」(2026年8月23日にリンク生存を実測、200)