MOSFETとは
MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)とは、今日のLSIで最も一般的なトランジスタの型です。 東京エレクトロンの公式用語集は、シリコン基板に誘電性の酸化膜と金属層を重ねた構造で、ゲートへかけた電圧が電流を流すと記述しています。
名前の3語は、そのまま積み重ねた層を指します。Metalがゲートの電極、Oxideがその下の酸化膜、Semiconductorが土台のシリコンです。
動作の要は、真ん中の酸化膜が電流を遮る点にあります。ゲートに電圧をかけると、酸化膜が電流をせき止め、電界だけが下の半導体へ届きます。届いた電界は、その領域にいるキャリアの分布を変えます。
キャリアが集まると、ソースとドレインの間に電流の通り道が開きます。電圧を戻せば通り道は消え、電流は止まります。東京エレクトロンの公式用語集は、ゲートへかけた電圧が電流を流すと記述しています。電界で制御するから電界効果トランジスタです。
絶縁されていることが強みになります
Section titled “絶縁されていることが強みになります”ゲートが絶縁されている構造は、一見すると不便に思えます。電極が電流の通り道から切り離されているのに、どうやって制御するのかという話だからです。
ところが制御に要るのは電圧です。電圧をかけて保っている間、ゲートへ流れ込む電流はごくわずかにとどまります。つまり状態の維持に使う電力もごくわずかです。
この性質が、集積の前提になります。1つのチップに数十億個のトランジスタを載せるとき、それぞれが保持のために電流を要求すれば、合計はチップが逃がせる熱の量を超えます。保持に要る電力がごくわずかだからこそ、この規模まで並べられます。
東京エレクトロンの公式用語集がMOSFETを今日のLSIで最も一般的なトランジスタの型としているのは、この2つ ── 保持の安さと、構造の単純さによる作りやすさ ── が集積の要求に合っているためです。
同じ用語集はムーアの法則を、大規模集積回路のトランジスタ数がおよそ18か月ごとに倍になるという経験則と記述しています。倍々で増やせる素子であることが、その前提にあります。
関連するデータ・ツール
Section titled “関連するデータ・ツール”- デバイス製品開発の工程ページ ── 工程分類と、この工程に接続している公開求人
- 装置カタログDB ── 公式製品ページ単位のメーカーと製品family
よくある質問(FAQ)
Section titled “よくある質問(FAQ)”MOSFETとは何ですか?
Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistorの略です。東京エレクトロンの公式用語集は、今日のLSIで最も一般的なトランジスタの型とし、シリコン基板に誘電性の酸化膜と金属層を重ねた構造で、ゲートへかけた電圧が電流を流すと記述しています。
名前の3つは何を指しますか?
積み重ねた層です。Metalがゲートの電極、Oxideがその下の酸化膜、Semiconductorが土台のシリコンにあたります。この順に重なった構造がそのまま名前になっています。
電界効果とは何ですか?
電界で電流を制御することです。ゲートに電圧をかけると酸化膜をはさんだ下の半導体に電界が届き、その領域のキャリアの分布が変わります。通り道ができれば電流が流れ、消えれば止まります。
ゲートが絶縁されていて動くのですか?
動きます。ゲートに要るのは電圧だからです。酸化膜が電流を遮るため、状態を保っている間にゲートが使う電力はごくわずかです。
なぜLSIで最も多く使われるのですか?
待機時の消費が小さく、構造が単純で作りやすいためです。ゲートが絶縁されているので保持に要る電力はごくわずかで、同じ工程で大量に並べられます。数十億個を1チップへ載せる前提に合います。
パワーMOSFETとは違いますか?
原理は同じで、どの性能を優先するかが違います。論理回路用は小ささと低消費電力を、パワー用は高い耐圧と大電流を優先します。構造の作り方はそれぞれの目的に合わせて変わります。
比較・違いを学ぶ
Section titled “比較・違いを学ぶ”- 半導体とは ── 素子の土台になる材料の性質
この記事の事実は次の一次資料を根拠とし、各URLの到達可否をこちらで実測しています。したがって、リンク先が移動または消滅した場合は、その旨をこのページへ反映します。
- 東京エレクトロン 公式用語集「MOSFET / Moore’s Law / N-Type Semiconductor」(2026年8月23日にリンク生存を実測、200)