インターポーザとは
インターポーザとは、チップとパッケージ基板の間に挟んで、配線の細かさを中継する薄い板です。 配線の細かさがけたで離れた2つを、あいだに1枚入れてつなぎます。
中継が要るのは、配線の細かさが両側で違いすぎるためです。
チップの側は極端に細かく作られています。いっぽう、その先にあるプリント基板は、けた違いに粗い世界です。この段差を一段で埋める設計は、細かい側に合わせると基板づくりの側で行き詰まり、粗い側に合わせるとチップの端子を引き出す側で行き詰まります。
どのくらいの差でしょうか。産業技術総合研究所のプレスリリースが、開発したインターポーザの寸法を具体的に挙げています。以下は2003年の発表資料にある値です。同リリースは、従来のプリント基板技術を用いた最小線幅50μm程度の配線から、最小線幅7.5μmの配線への微細化を実現したとしています。
そしてチップ側とは、20μmピッチの微細バンプを用いたフリップチップ接続の工程に対応した設計だとしています。
片側は50μm、もう片側は数十μmのバンプです。その間を、7.5μmの配線を持つ板が受け持ちます。これがインターポーザの役割です。
2.5Dという置き方
Section titled “2.5Dという置き方”インターポーザが最も生きるのは、複数のチップを近くに配置する構成です。
レゾナックの公式コラムは、2.5Dパッケージを、パッケージ基板の上にインターポーザーと呼ばれる中間基板を配し、その上にロジックチップやメモリなどを近接して並べた構造だと記しています。インターポーザーは主にシリコン製で、異なるチップ同士をサブミクロンオーダーの微細な配線が形成された表面の接続端子で高密度につなぎ、さらにTSVを介して下層のパッケージ基板へ信号や電源を伝えるとしています。
同コラムは、この構造により従来の2Dパッケージと比べてロジックチップとメモリチップの距離が大幅に短縮され、信号伝送損失が小さく、高速かつ広帯域のチップ間インターコネクトが可能になると述べています。
同コラムはまた、GPUとHBMを同一シリコンインターポーザー上に隣接配置してHBMの広いメモリ帯域を有効活用できる実装が、すでに量産化されているとしています。
チップレットが実装として組み上がるのも、この土台があるからです。分けたダイを近くに並べて高密度につなぐ場所が要ります。その場所がインターポーザです。
シリコンか、樹脂か
Section titled “シリコンか、樹脂か”材料の選択が、そのまま性格の違いになります。
東京エレクトロンの公式用語集は、シリコンインターポーザーについて、樹脂インターポーザーと違って半導体チップをフリップチップ実装しても熱膨張係数が同じため電気特性がよく、高速・高周波領域でも動作特性が良いとしています。同用語集は、より微細な配線やバンプ形成が可能になるとも記しています。
熱膨張係数が同じという点が、つなぎ目にかかる力を左右します。フリップチップの記事で見たとおり、シリコンと有機材料では温度が変わったときに伸びる量が違い、その差が接続部へ力として集中します。インターポーザもシリコンなら、両側が同じだけ伸びます。
そのうえ、シリコンなら半導体の製造技術がそのまま使えます。細かい配線を作る方法は、すでに前工程が持っています。チップを作る技術で、チップをつなぐ板を作るという構図です。
もっとも、シリコンで作れば費用も半導体の水準になります。だから樹脂系や、より安価な材料でどこまで代われるかが、いまも探られています。
関連するデータ・ツール
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よくある質問(FAQ)
Section titled “よくある質問(FAQ)”インターポーザとは何ですか?
チップとパッケージ基板の間に挟んで、配線の細かさを中継する薄い板です。産総研はプレスリリースで、これをLSIチップ接続用の高密度微細配線インターポーザとして紹介しています。
なぜ中継が要るのですか?
両側で配線の細かさが違いすぎるためです。産総研の同リリースは、従来のプリント基板技術を用いた最小線幅50μm程度の配線から、最小線幅7.5μmの配線への微細化を実現したと述べています。
チップとはどうつなぐのですか?
同リリースは、20μmピッチの微細バンプを用いてLSIチップと直接つなぐフリップチップ接続の工程に対応した設計だとしています。
シリコン製と樹脂製の差はどこですか?
東京エレクトロンの公式用語集は、シリコンインターポーザーが樹脂インターポーザーと違い、半導体チップをフリップチップ実装しても熱膨張係数が同じため電気特性がよく、高速・高周波領域でも動作特性が良いとし、より微細な配線やバンプ形成が可能になると記述しています。
2.5Dパッケージとは何ですか?
レゾナックの公式コラムは、2.5Dパッケージをパッケージ基板の上にインターポーザーという中間基板を配し、その上にロジックチップやメモリなどを近接して並べた構造だと記しています。
どんな効果がありますか?
同コラムは、この構造により従来の2Dパッケージと比べてロジックチップとメモリチップの距離が大幅に短縮され、信号伝送損失が小さく高速かつ広帯域のチップ間インターコネクトが可能になるとしています。
すでに使われているのですか?
同コラムは、GPUとHBMを同一シリコンインターポーザー上に隣接配置してHBMの広いメモリ帯域を有効活用する実装が、すでに量産化されていると述べています。
比較・違いを学ぶ
Section titled “比較・違いを学ぶ”- TSV(シリコン貫通電極)とは ── インターポーザを縦に貫く側
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- 産業技術総合研究所「超高速伝送・超高密度実装を実現するLSIチップ接続インターポーザの開発に成功」プレスリリース(2026年8月29日にリンク生存を実測、200)── 従来のプリント基板技術を用いた最小線幅50μm程度の配線から最小線幅7.5μmの配線への微細化を実現したこと、20μmピッチの微細バンプを用いたLSIチップ直接接続(フリップチップ接続)形成工程に対応した設計であること。2003年9月16日の発表です
- 東京エレクトロン 公式用語集「シリコンインターポーザー」(2026年8月29日にリンク生存を実測、200)── 樹脂インターポーザーと違いフリップチップ実装しても熱膨張係数が同じため電気特性がよく高速・高周波領域でも動作特性が良いこと、より微細な配線やバンプ形成が可能になること
- レゾナック「先端半導体パッケージの構造」公式コラム(2026年8月29日にリンク生存を実測、200)── 2.5Dパッケージがパッケージ基板の上にインターポーザーを配しその上にロジックチップやメモリを近接して並べた構造であること、インターポーザーが主にシリコン製でサブミクロンオーダーの微細配線とTSVを用いること、従来の2Dパッケージと比べて距離が大幅に短縮され信号伝送損失が小さく高速かつ広帯域になること、GPUとHBMを同一シリコンインターポーザー上に隣接配置する実装が既に量産化されていること