BGA(ボールグリッドアレイ)とは
BGAとは、パッケージの下面に、はんだのボールを格子状に並べた形のICパッケージです。 東京エレクトロンの公式用語集は、Ball Grid Arrayの略で、ICパッケージを形状から分類したタイプのひとつだと記述しています。
チップを基板へ載せるには、外とやりとりするための端子が要ります。端子を持ったパッケージへ収めて、はじめて部品になります。
端子をどこへ配置するかには、大きく2つの流儀があります。パッケージの外周に1列で配置するか、下面全体へ格子状に配置するかです。
東京エレクトロンの公式用語集は、BGAの特徴を、パッケージの下面に入出力端子となるはんだのボールが格子(マトリックス)状に並んでいる点だとしています。実装は、ハンダボールを高温に熱して溶かし、基板表面へ付ける手順になります。
同用語集は、この形が選ばれる理由も挙げています。多数のピンを設けられるため、ピン数の多いLSIによく使われる、というものです。
外周は1次元、下面は2次元
Section titled “外周は1次元、下面は2次元”なぜ格子状にすると数を稼げるのでしょうか。単純な幾何の話です。
外周に端子を配置する場合、設けられる数は辺の長さで決まります。パッケージを大きくしても、端子数の増え方は周の長さに比例する範囲に収まります。間隔を詰める手もありますが、詰めるほど実装時にとなり合う端子どうしが短絡しやすくなります。
下面全体へ配置する場合は、端子数が面積で決まります。同じ寸法のパッケージでも、設けられる場所の数が桁で変わります。パッケージを少し大きくすれば、端子数は面積に応じて増えます。
増え方が1次元か、2次元かの違いです。この差が、ピン数の多いLSIでBGAが使われる理由になります。
端子が増えると、何ができるか
Section titled “端子が増えると、何ができるか”端子の数は、そのままチップの外とやりとりできる本数です。
HBMの記事で見たとおり、まとまって出せるデータ量は「1本あたりの速さ × 本数」で決まります。本数を増やせるということは、同じ速度のままでも運べる量を増やせるということです。
端子は信号のほかに、電源とグランドにも要ります。大きな電流を1本で流せば、その経路で電圧が落ちます。多数の端子へ分散させれば、1本あたりの電流が減り、電圧の落ち込みも抑えられます。面へ配置する形は、電源を配るうえでも有利です。
接合部は、パッケージの下に隠れます
Section titled “接合部は、パッケージの下に隠れます”利点の裏返しが、そのまま弱点になります。端子がパッケージの下に隠れることです。
外周に端子がある方式では、はんだ付けの状態に横からの目視が届きます。BGAでは、パッケージと基板の間に挟まれた接合部が全周にわたってパッケージの下に隠れ、目視の届く範囲の外になります。
だから検査には、パッケージを通して観察する手段が要ります。X線による検査がこの用途で使われるのは、可視光の届く範囲がパッケージの表面までだからです。「隠れた接合部を、どう保証するか」が、この形式に付いてくる課題になります。
アンダーフィルで隙間を樹脂で埋めるのも、隠れた接合部の信頼性を確保する手当ての1つです。
フリップチップとBGAは、指している層が異なります
Section titled “フリップチップとBGAは、指している層が異なります”混同しやすい2つの語を、指している対象ごとに書き分けます。
フリップチップは、ダイをどう接合するかの方法です。ダイの表面を下に向け、バンプを介して直接つなぎます。
BGAは、パッケージの外側がどんな形かの分類です。下面に格子状のはんだボールが並んでいれば、中の作りに関係なくBGAです。
したがって両者は同時に成り立ちます。フリップチップでダイを接合し、その外側をBGAの形で基板へ引き出す構成もあります。どの階層の話をしているかを区別すると、パッケージの用語は見通しがよくなります。
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よくある質問(FAQ)
Section titled “よくある質問(FAQ)”BGAとは何ですか?
東京エレクトロンの公式用語集は、BGAをBall Grid Arrayの略とし、ICパッケージを形状から分類したタイプのひとつだとしています。特徴は、パッケージの下面に入出力端子となるはんだのボールが格子(マトリックス)状に並んでいる点です。
どうやって基板へ付けるのですか?
同用語集は、ハンダボールを高温に熱して溶かし、基板表面に実装すると記しています。
なぜこの形になったのですか?
端子の数を稼ぐためです。同用語集は、BGAが多数のピンを設けることができるため、ピン数の多いLSIによく使われると記述しています。
外周に端子を配置する方式との差はどこですか?
端子を設けられる場所の増え方に差があります。外周へ配置する方式では辺の長さに比例して増え、下面全体へ格子状に配置すれば面積に比例して増えます。
端子を増やすと何が良いのですか?
チップの外とやりとりできる信号の本数が増えます。あわせて電源とグランドの端子も多く取れるため、大きな電流を流す設計がしやすくなります。
付けたあとの検査はどうするのですか?
端子がパッケージの下に隠れるため、接合部は目視の届く範囲の外にあります。検査はX線など、パッケージを透かして観察する手段に限られます。
フリップチップとの差はどこですか?
指している層が異なります。フリップチップはダイをパッケージや基板へ接合する方法、BGAはパッケージの外側の端子形状の分類です。フリップチップで接合したダイを、BGAの形で外へ引き出す構成もあります。
比較・違いを学ぶ
Section titled “比較・違いを学ぶ”- フリップチップとは ── ダイを接合する側の方法
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- 東京エレクトロン 公式用語集「BGA」(2026年8月29日にリンク生存を実測、200)── BGAがBall Grid Arrayの略でICパッケージを形状から分類したタイプのひとつであること、パッケージの下面に入出力端子となるハンダのボールがマトリックス(格子)状に配置されていること、ハンダボールを高温に熱して溶かし基板表面に実装すること、多数のピンを設けることができるためピン数の多いLSIによく使われること