洗浄(半導体)とは
洗浄とは、ウェーハ表面から粒子、金属汚染、有機物、自然酸化膜などを取り除き、次の工程に適した表面へ整える工程です。 前工程では、成膜、リソグラフィ、エッチングの合間に何度も繰り返されます。
洗浄が繰り返される理由は、欠陥が埋まると取り返しがつかないことにあります。汚染が残ったまま次の層を作ると、その場所が構造の中へ固定されます。粒子は配線の断線や短絡を招き、金属汚染は接合の電気特性を変えます。工程が進むほど、下に埋まった欠陥は手が届かなくなります。
工場全体でも同じ考え方が働きます。東京エレクトロンの公式用語集は、クリーンルームを、汚染レベルを制御したIC製造用の空間として記述し、天井から床へ向かってろ過した空気が一定の流れで降りること、特に前工程では高い清浄度が要ることを述べています。環境側で汚染を持ち込ませない設計と、工程側で付いた汚染を落とす洗浄が、対になっています。
薬液の体系には長い蓄積があります。W. Kernによる査読論文「The Evolution of Silicon Wafer Cleaning Technology」(Journal of The Electrochemical Society 137, 1887, 1990)は、シリコンウェーハ洗浄技術の変遷を整理した標準的な参照文献です。過酸化水素を基本に、有機物と粒子を落とす薬液と金属を落とす薬液を組み合わせる体系が、今も基礎になっています。
バッチ式と枚葉式
Section titled “バッチ式と枚葉式”バッチ式は複数枚のウェーハをまとめて薬液槽へ浸します。1枚あたりの処理時間を短くできる一方、槽の中の薬液は全枚に共有されるため、汚染の持ち回りが起こります。
枚葉式は1枚ずつ回転させながら薬液と純水をかけます。枚数間のばらつきが小さく、薬液の使用量も抑えやすくなります。SCREENは公式製品ページで枚葉式洗浄装置SU-3400を公開しています。微細化が進むほど、1枚ごとに条件を揃えられる枚葉式の比重が上がります。
この用語に対応する装置と製造メーカー
Section titled “この用語に対応する装置と製造メーカー”装置カタログDBから、この用語に一致する製品familyを持つメーカー 14社/14family を引いています。 各行は各社の公式製品ページを出典とします。 DBからの生成日: 2026-08-22
- ACM Research
- Ultra C wet cleaning familyCleaning / Wet
- EBARA
- UFP plating / ozonized water equipmentPlating / Cleaning
- HORIBA
- HORIBA process-stage solutionsDeposition / Etch / CMP Control
- Kingsemi
- Cleaning and stripping equipmentCleaning / Wet
- Lam
- SP Series Product FamilyWet Clean / Packaging
- NAURA Technology Group
- NAURA wet clean stationCleaning / Wet
- PVA TePla
- Plasma Frontend / Backend / Cleaning systemsCleaning / Plasma Surface Treatment
- Samco
- Aqua Plasma / Plasma Cleaning / UV Ozone systemsCleaning / Surface Treatment
- SCREEN
- SEMES
- Shibaura Mechatronics
- SC / MC / ARES / CDE wet and dry process systemsCleaning / Etching / Ashing
- SUSS
- XBC300 Gen2 / DB12TDebonding / Cleaning
- TAZMO
- CENOTE / VAP cleaning systemsCleaning / Wet Process
- TEL
出典は各社の公式製品ページです。 装置カタログDB では、同じ製品familyを工程・メーカー横断で検索できます。
関連するデータ・ツール
Section titled “関連するデータ・ツール”- 洗浄・表面処理の工程ページ ── 工程分類と、この工程に接続している公開求人
- 洗浄の求人一覧 ── 現在この工程で募集している企業
- 装置カタログDB ── 公式製品ページ単位のメーカーと製品family
よくある質問(FAQ)
Section titled “よくある質問(FAQ)”半導体の洗浄とは何ですか?
ウェーハ表面から、粒子、金属汚染、有機物、自然酸化膜などを取り除き、次の工程に適した表面へ整える工程です。前工程では成膜、リソグラフィ、エッチングの合間に何度も繰り返されます。
なぜ何度も洗浄するのですか?
汚染が残ったまま次の層を作ると、その場所が欠陥として固定されるためです。粒子は配線の断線や短絡を招き、金属汚染は電気特性を変えます。工程が進むほど、下に埋まった欠陥は取り返しがつかなくなります。
RCA洗浄とは何ですか?
過酸化水素を基本にした薬液の組み合わせで、有機物と粒子を落とす工程と金属を落とす工程を組み合わせた洗浄体系です。W. Kernによる査読論文「The Evolution of Silicon Wafer Cleaning Technology」が、シリコンウェーハ洗浄技術の変遷としてこの体系を整理しています。
バッチ式と枚葉式の違いは何ですか?
一度に処理する枚数が異なります。バッチ式は複数枚をまとめて薬液槽へ浸します。枚葉式は1枚ずつ回転させながら薬液と純水をかけます。枚葉式は枚数間のばらつきが小さく、薬液の使用量も抑えやすくなります。
洗浄とウェットエッチングは何が違いますか?
目的が異なります。ウェットエッチングは狙った層を意図的に除去します。洗浄は表面の汚染と不要な膜を取り除き、下の構造を残します。装置と薬液の系列は共通することが多く、同じ製品familyで扱われます。
洗浄装置のメーカーはどこですか?
当サイトの装置カタログDBでは、洗浄に一致する製品familyを持つメーカーを公式製品ページ単位で引けます。SCREEN、ラムリサーチ、SEMES、ACM Research、芝浦メカトロニクス、NAURAなどが該当します。
比較・違いを学ぶ
Section titled “比較・違いを学ぶ”- 洗浄と表面前処理 ── 工程としての洗浄の全体像
- SCREENの洗浄技術 ── 洗浄装置メーカーの成り立ち
この記事の事実は次の一次資料を根拠とし、各URLの到達可否をこちらで実測しています。したがって、リンク先が移動または消滅した場合は、その旨をこのページへ反映します。
- W. Kern, “The Evolution of Silicon Wafer Cleaning Technology”, Journal of The Electrochemical Society 137, 1887 (1990), DOI 10.1149/1.2086825(Crossrefで書誌を照合、被引用1,509件、2026年8月22日確認)
- SCREEN セミコンダクターソリューションズ「SU-3400」公式製品ページ(2026年8月22日にリンク生存を実測、200)
- 東京エレクトロン 公式用語集「Clean Room」(2026年8月22日にリンク生存を実測、200)
- 装置と製造メーカーの行は
intel.equipment_vendor_families(公式製品ページ由来)から生成